AMDがRadeon RX 7000シリーズへ前倒しで提供を始めたFSR 4.1について、画質がRDNA 4世代のRX 9000シリーズにほぼ並び、従来のFSR 3.1から大きく改善していることが、ComputerBaseの実機テストで確認されました。同じプリセットではFSR 3.1より7〜15%重い一方、画質に余裕がある分より積極的なプリセットを選べるため、同等画質ではむしろ高速に動作します。
RX 7000版FSR 4.1の画質はRDNA 4に肉薄
AMDは当初、RX 7000向けには2026年7月にFSR 4.1を提供する計画を示していましたが、これを前倒しし、6月23日配信のAdrenalin 26.6.2でディスクリートのRDNA 3世代に正式対応しました。RDNA 3はFP8に非対応でINT8で処理するため画質や性能の低下が懸念されていたものの、AMDは画質をRDNA 4と同等に仕上げたと説明しており、今回その内容が実機で検証された形です。
流出版のINT8から改善、FP8版とほぼ同等に

RX 7000のINT8版は、2025年に流出した非公式のINT8版で目立っていた描画エラーの多くが解消され、通常はRX 9000のFP8版と区別がつかない画質に達しているとのことです。
ただし完全に同等ではなく、Death Stranding 2ではINT8版では微細な要素にゴーストが残る一方でFP8版では発生しないなど、一部の場面ではRDNA 4が優位を保っています。それでもFSR 3.1との差は明確で、RX 7900 XTXからRX 7600まで解像度を問わず画質が底上げされ、これまでOptiScalerなどの非公式ツールに頼っていた状況も解消されます。
性能はFSR 3.1比で7〜15%低下
ニューラルネットワークを用いるFSR 4.1は従来手法のFSR 3.1より処理が重く、4KのRX 7900 XTXで10〜15%、WQHDのRX 7800 XTとフルHDのRX 7600ではいずれも7〜9%ほどフレームレートが下がります。
特に4Kでは差が大きくなるためRX 7900 XTXが多くのテストでRX 9070 XTを下回り、FP8をフル性能で扱えるRDNA 4世代との差が表れています。
ただし、画質が大きく向上しているため、FSR 3.1のQualityで描いていた場面をFSR 4.1のPerformanceへ置き換えれば質感はより良く動作も速くなり、FSR 4.1のBalancedはFSR 3.1のQualityとほぼ同じフレームレートで画質だけが上回るなど明確なメリットがあるようです。
なお、現時点でこのFSR 4.1の対象はRX 7000シリーズなどRDNA 3世代のディスクリートGPUに限られ、RDNA 3系内蔵GPUを搭載するAPUは非対応です。ただ、AMDはRDNA 3.5搭載のRyzen AI APU向けには軽量モデルを別途開発中とされているため、近いうちにハンドヘルドゲーム機でもFSR 4.1の恩恵を受けることが出来る見通しです。

