AMDがLinux向けGPUドライバーに、次世代メモリ「GDDR7」への対応を追加したことが明らかになりました。
AMD初のGDDR7対応。RDNA 5向けの準備がLinuxドライバーで進む
AMDの次世代GPUアーキテクチャー「RDNA 5」では4つのGPUダイが用意されるとされ、リーカーのKepler_L2氏によると2027年に発売されるのはRadeon RX 9070 XTの後継とみられるAT2だけで、残りのダイは2028年に回る計画です。ソフトウェア側でも7月末からRDNA 5向けの表示エンジン「DCN 6」のLinux対応が始まっています。
そんな中、AMDは9月21日、Linux向けGPUドライバーでVRAMの種類を識別する一覧に「GDDR7」を加えるパッチを投稿しました。パッチはAMDのFrank Min氏が作成し、AMDGPUドライバーのメンテナーであるAlex Deucher氏が投稿したもので、同日には割り込み処理やバス接続を担う新しい回路ブロック(IH 8.0とNBIF 7.10)の対応パッチも出ています。現行のRadeon RX 9000シリーズはGDDR6を採用しており、GeForce RTX 50シリーズが使うGDDR7をAMDのGPUドライバーが扱うのはこれが初めてですが、AMDはどのGPU向けの対応かを明示していません。
RX 9070 XT後継のAT2はバス幅192-bitに
AT2はCUを40基備え、メモリコントローラーは6基で最大192-bitのバス幅になるとKepler_L2氏が2025年8月に示しており、Moore's Law is Dead氏も同じクラスのGPUを192-bitとしています。
この192-bitに現行と同じGDDR6を組み合わせると、RX 9070 XTが256-bitで確保している約645GB/sの帯域は約483GB/sまで落ち、後継どころか下位のRadeon RX 9070 GRE(432GB/s)に近い水準になります。一方、GeForce RTX 5070と同じ28GbpsのGDDR7であれば192-bitでも672GB/sとRTX 5070に並ぶため、今回のGDDR7対応は2027年に出る唯一のRDNA 5であるAT2に向けたものとみられます。
GDDR7で帯域は足りても、192-bitで載せられるメモリチップは6枚に限られるため、1枚2GBのチップでは12GBと現行のRX 9070 XTより減り、1枚3GBのチップでは18GBと増えてしまい、現行と同じ16GBという構成が作れません。
ただ、18GBに必要な3GBのGDDR7チップは7月時点で1枚60〜70ドルと、約20ドルの2GB品の3倍近い値段がします。AMDはGPUとVRAMをセットでAIBへ供給しているため、3GB品を6枚使えばチップ代の差はそのまま後継モデルの価格に乗ってきます。そのため、RX 9070 XTの後継で16GBのまま同じ価格で性能だけ上がるといった構成はあまり期待できず、12GBに減らして価格を据え置くか、18GBに増やして値上げするかのどちらかになる可能性が高いです。


