AMDは、2026年7月にRadeon RX 7000シリーズへ提供するFSR 4.1について、画質をRDNA 4世代のRX 9000シリーズと同等にすると明らかにしました。第1世代のAIアクセラレーターしか持たないRDNA 3向けにアップスケーリングのモデルをINT8形式へ移植し、最終的な画質をFP8版と一致させたとのことです。
RDNA 3版FSR 4.1は画質がRDNA 4と同等に
FSR 4.1のRDNA 3/RDNA 2世代への展開は、RX 7000とRX 6000への提供時期がすでに示されていました。一方で、2025年8月に流出したソースコードからINT8版の存在が判明した当初は、INT8がFP8より機械学習処理で不利なため、RDNA 3版の画質や性能がRDNA 4版に劣るとの見方も出ていました。今回、AMDのソフトウェア部門の幹部がこの画質面の懸念に直接答える形となっています。
FP8非対応のRDNA 3にはINT8版を移植
RDNA 4のRX 9000シリーズはFP8とINT8の両方を扱える第2世代AIアクセラレーターを備えるのに対し、RDNA 3のRX 7000シリーズは第1世代でINT8にしか対応していません。AMDの最高ソフトウェア責任者であるAndrej Zdravkovic氏らによると、FP8を前提に開発したFSR 4.1のモデルをINT8向けに移植・最適化し、出力される画質がFP8版と一致するよう仕上げたとのことです。
より旧世代のRDNA 2への提供が2027年初頭にずれ込むのは、専用のAIアクセラレーターを持たずアップスケーリングをシェーダー(ストリームプロセッサー)で処理する必要があるためで、描画への負荷を抑える最適化に時間を要するとみられます。なお、今回画質の同等性が示されたのは超解像(アップスケーリング)部分で、フレーム生成やRay RegenerationといったRedstone系の機能はRX 9000専用のままとされています。
画質目的でのRX 9000買い替えは不要に
RX 7000シリーズではこれまでOptiScalerなどの非公式ツールでINT8版のFSR 4を動かせたものの、タイトルごとの互換性や安定性に課題がありました。しかし、7月にFSR 4.1対応となれば300本以上のタイトルが正式対応となり、こうしたツールへの依存は解消され、RDNA 3世代のユーザーは画質を目的にRX 9000へ買い替える必要がなくなります。
ただし、同じRDNA系でもRDNA 3.5を搭載するRyzen AI 300シリーズなどのAPUは現時点で対象外とされているため、ハンドヘルド型ゲーム機などでFSR 4相当を体験したい場合は依然として非公式ツールの使用が求められます。

