Apple M5 Ultraの80コアGPUを搭載した最上位構成のMac StudioのGPUスコアがGeekbench 7に登場し、M3 Ultraの平均を44〜54%上回りました。
M5 Ultraの最上位構成がGeekbench 7に登場。M3 Ultra比で最大54%向上
M5 Ultraは、Appleが8月25日に発表したMac向けの最上位チップで、チップ同士をパッケージ内でつなぐAppleの接続技術UltraFusionにより、デュアルダイ構成のM5 Maxを2基接続した4ダイ構成を採用しています。CPUは最大36コア、GPUは最大80コアですが、9月22日に発売されるMac Studioの標準構成は30コアCPUと64コアGPU、メモリ96GBで949,800円からで、80コアGPUは上位オプションです。
発売前の9月16日にGeekbench Browserへ登録されたMac17,15は、Geekbench 7.0.0とmacOS 27.0の環境で、CPUは36コア、メモリは256GB、GPUは80コアと表示されており、スコアはOpenCLが216,619、Apple独自のグラフィックスAPIであるMetalが360,019を記録しています。なお、この80コアGPU構成は96GBメモリから選択でき、価格は1,183,800円からです。
| GPU | GPUコア | OpenCL | Metal |
|---|---|---|---|
| RTX 5090 | 21,760 CUDA | 351,322 | — |
| RTX 4090 | 16,384 CUDA | 271,170 | — |
| RTX 5080 | 10,752 CUDA | 248,653 | — |
| RTX 5070 Ti | 8,960 CUDA | 227,974 | — |
| RTX 4080 SUPER | 10,240 CUDA | 219,165 | — |
| RTX 4080 | 9,728 CUDA | 218,906 | — |
| M5 Ultra | 80 | 216,619 | 360,019 |
| RTX 4070 Ti SUPER | 8,448 CUDA | 204,414 | — |
| M5 Max | 40 | 152,428 | 239,049 |
| M3 Ultra | 80 | 141,133 | 249,442 |
このスコアは、Mac StudioのM3 Ultraの平均をOpenCLで53.5%、Metalで44.3%上回り、14インチMacBook ProのM5 Maxの平均に対しても42.1%と50.6%高くなっています。
NVIDIAのGPUと同じOpenCLスコアで並べると、M5 UltraはGeForce RTX 4080の218,906とほぼ同じで、RTX 4070 Ti SUPERを約6%上回っています。一方、RTX 5000シリーズではRTX 5070 Tiに約5%、RTX 5080に約13%届かず、最上位のRTX 5090が記録する351,322はM5 Ultraの約1.6倍です。
コア数は2倍でもM5 Max比は1.5倍前後
GPUコア数が2倍でスコアが1.42〜1.51倍という伸び方は過去のUltraと同じで、Geekbenchの集計値でMac Studio同士を比べると、M1世代のUltraはMaxに対しOpenCLで1.56倍、Metalで1.47倍、M2世代は1.43倍と1.53倍です。AppleはM5 UltraでUltraFusionのダイ間帯域を4.4TB/s以上に広げて4ダイ化しましたが、比率はM1世代と同じ1.4〜1.6倍の範囲に収まっています。
この伸び幅が抑えられている要因は接続よりも、短時間で終わるGeekbenchの処理では80コアを使い切れない点にあるとみられ、Appleも長時間GPUを使い続ける3DCGレンダラーのMaxon Redshiftでは、レンダリング性能をM3 Ultra搭載機の最大1.7倍としています。これはGeekbenchでの1.44〜1.53倍や、Appleがグラフィックス性能全般で示す「M3 Ultra比で最大40%高速」を上回る数値です。こうしたレンダリング用途であれば、M5 Maxとの差もGeekbenchの1.5倍前後より開くと考えられます。
M5 MaxとUltraの価格差は約65万円。メモリ重視ならM5 Ultra一択に
80コアGPUのM5 Ultraは1,183,800円からと、40コアGPUのM5 Maxを積むMac Studioの527,800円からに対して2.24倍、金額にして約66万円高くなります。
M5 Ultraでは最大512GBのメモリを選択でき、M5 Maxの614GB/sに対して1.2TB/sのメモリ帯域があるため、ローカルLLMを動かすような用途であれば選ぶ理由になります。なお、M3 Ultraでは512GB構成が3月に販売終了しており、M5 Ultraでも512GB構成は10月後半の追加です。
一方、GPU性能が目的であれば差は1.5倍前後にとどまるため、約65万円安いM5 Maxの40コアGPU構成を選んだ方が良さそうです。


