AMDが次世代GPUアーキテクチャー「RDNA 5」で狙う動作クロックは3.1〜3.4GHzで、社内資料にこの目標値が記されているとされています。
現行Radeonの最速品は既に3.13GHz。1割前後向上にとどまる
RDNA 5はAMDが2027年以降に投入する次世代GPUアーキテクチャーで、現行のRDNA 4とは異なりエントリーからハイエンドまでを揃えるフルラインアップになるとされ、すでに4つのGPUダイが用意されていることが複数のリークで伝えられています。用途もデスクトップ向けRadeonだけでなく、PS6向けカスタムチップまで広がり、PS6向けには一部機能を省いた構成が使われる見通しです。また、レイトレーシング性能を中心に大幅な強化が見込まれています。
搭載グラフィックスカードの登場時期は、メモリ価格高騰によりNVIDIAが発売を遅らせる可能性もあり、早くても2027年第2〜第3四半期、遅ければ2028年初頭にずれ込む見通しです。

そのRDNA 5について、リーカーのKepler_L2氏がAnandTechのフォーラムで、AMDの社内資料ではクロックの目標値が3.1〜3.4GHzに置かれていると投稿しました。ただし、この投稿はAPUの内蔵GPUが4GHzまで回るかどうかという議論への返信として書かれたもので、3.1〜3.4GHzがグラフィックスカード向けの値なのか、内蔵GPUやPS6向けカスタムチップまで含めた値なのかは明言されていません。用途がこれだけ広いアーキテクチャーである以上、この目標値は特定製品のブーストクロックではなく、RDNA 5全体の設計目標とみられます。
現行の最上位モデルであるRadeon RX 9070 XTのブーストクロックは2.97GHzのため、3.4GHzなら14%ほど高い計算になります。ただし、現行のRDNA 4で最も高く回るのはCU数64基でTDP 304WのRX 9070 XTではなく、CU数32基でTDP 160WのRadeon RX 9060 XTの3.13GHzで、目標の下限である3.1GHzは現行と同水準です。ダイが小さいほどクロックは伸ばしやすいため、上位ダイで3.4GHzまで回るのであれば、小さいダイのRX 9060 XT比で見える9%という数字以上に、設計面の進歩は大きいと考えられます。
ただ、RX 9060 XTを基準にすると3.4GHzでも伸びは1割弱で、クロックだけで世代交代に見合う性能差は作れません。そのため、RDNA 5の性能の伸びはCUあたりのシェーダー数を2倍に増やす構造変更をはじめとするアーキテクチャーの刷新が主役になると考えられます。また、クロックを無理に引き上げない分、RDNA 4から消費電力が大きく跳ね上がる心配もあまりなさそうです。


