Appleが次期iPhone向けに中国CXMTへ求めていたメモリ単価の引き下げが、拒否されたことが明らかになりました。
中国製メモリでも単価は下がらず、CXMTは大手3社と同等以上の水準を提示
Appleは2026年前半から、メモリ価格の高騰を受けてCXMTからの調達を模索してきました。7月には米政府の承認を巡るMicronとのロビー合戦に発展しており、あとは政権の判断を待つだけという段階まで話は進んでいました。
こうした中、韓国メディアのDigital Dailyによると、Appleは次期iPhoneやスマート機器の製造原価を抑えるため、CXMTとLPDDR5Xなどモバイル向けDRAMの供給単価を交渉したものの、値下げを拒否されたとのことです。CXMTはむしろ、サムスンやSK hynixの供給価格と同等かそれ以上の単価を提示したとされています。
CXMTが強気でいられるのは、HuaweiやXiaomiなど中国の完成品メーカーが高単価の長期契約で生産枠を先に押さえているためで、受注枠の一部が2027年末まで埋まっている状況では、品質検証と値下げを同時に求めるAppleに応じる必要がありません。
一方のApple側にも引く余地はなく、Tim Culpan氏のニュースレターCulpiumによると、折りたたみ型のiPhone Ultraを含む新型の投入まで6週間を切り、組立メーカーはAppleと共にモバイル向けDRAMの出荷前倒しに追われています。AppleはDRAMの大半をMicronに頼っており、SK hynixとサムスンからも調達しています。
中国製メモリも供給不足を背景に強気価格
中国製メモリについては、6月にはデスクトップ向けDDR5が大手3社とほぼ同水準と判明し、7月にはサーバー向け64GBでサムスン製を上回る価格が付いていましたが、LPDDR5などモバイル向けも例外ではないようです。なお、Appleは今回の値下げが通らなかった以上、CXMTを使う理由は供給量の確保だけに絞られるとみられます。
中国製メモリも高値で供給される状況ではサムスン、SK hynixなどはHBMで利益率の高い製品に生産枠を割り振ったままでよく、今後も汎用DRAMが値下げされる見通しは立たないと言えます。また、AppleはCXMT採用によるコスト低減が困難になったことからiPhone 18シリーズやその先に登場する新製品についてはより高いコストを見込んだ価格設定が必要になると言え、新製品では値上げかスペックの据え置きまたは引き下げなどが行われる可能性があります。


