ASUSが10月8日以降に中国でマザーボードを再び値上げし、今回は一度で必要な幅まで引き上げる方針のようです。上位のROGシリーズは約10%上がる見通しです。
部材とチップセットの値上がりを吸収できず、ASUSは10月に上げ切る方針
ASUS、GIGABYTE、MSIの台湾マザーボード大手3社は、基板やコンデンサなど部材の高騰を受けて2026年9月までに値上げする計画と8月初めに伝えられていました。しかし、8月に各社が実施した値上げは全体で3%程度と小幅でした。2026年はマザーボードの販売台数が大きく落ち込んでおり、コスト分をそのまま乗せるとさらに需要を削ることになるため、各社は損失を受け入れて値上げ幅を抑えていました。
さらに、AMDはTSMCの製造価格引き上げを受け、2026年第4四半期にマザーボード用チップセットの供給価格を約10%引き上げると取引先に通知しています。部材の値上がり分すら価格に転嫁し切れていないマザーボードに、チップセットのコスト増も加わることになりました。

そんな中、中国の博板堂によると、原材料とチップセットの値上がりにより、マザーボードは販売価格を少なくとも10〜15%引き上げなければ各ブランドとも原価割れで売ることになる状況で、ASUSは中国で10月から再び値上げすることが決まったとのことです。ASUSがこれまでに行った値上げは一部の型番で5〜20元(約100〜500円)にとどまり、多くの型番は据え置かれていたため、今回は一度で必要な幅まで引き上げるとしています。
上げ幅はROGが約10%と上位ほど大きく、国内反映には遅れ
値上げ幅の案は、PRIMEシリーズが約5%、TUFシリーズが約7%、ROGシリーズが約10%と上位のシリーズほど大きく、10月8日以降に正式に実施される見通しです。ただし、実際の上げ幅はASUSが最終的に決める価格によります。
この情報は中国の販売店や代理店に向けたもので、日本を含むほかの地域で値上げするか、するならいつかは伝えられていません。ただ、国内の店頭価格は、CFD販売がGIGABYTE製グラフィックカードの卸価格を8月1日受注分から引き上げた際に改定前の在庫が旧価格で残り、新しい卸価格の商品が入荷してから値札が変わったように、代理店の卸価格改定と在庫の入れ替わりを経て動きます。そのため、国内でも値上げされる場合、店頭への反映は中国の10月8日より遅れ、それまでは現行価格の在庫が残るとみられます。
なお、日本国内でも中国と同じ率で上がった場合を、Wi-Fiを搭載するATXモデルのうち各シリーズで最も安いB850とX870のモデルで当てはめると以下のような価格帯になります。
| モデル | 9月27日の最安値 | 同じ率で上がった場合 |
|---|---|---|
| PRIME B850-PLUS WIFI-CSM | 25,800円 | 約27,100円(+約1,300円) |
| TUF GAMING B850-PLUS WIFI | 35,610円 | 約38,100円(+約2,500円) |
| ROG STRIX B850-A GAMING WIFI | 39,290円 | 約43,200円(+約3,900円) |
| PRIME X870-P WIFI-CSM | 30,800円 | 約32,300円(+約1,500円) |
| TUF GAMING X870-PLUS WIFI | 39,690円 | 約42,500円(+約2,800円) |
| ROG STRIX X870-A GAMING WIFI | 52,262円 | 約57,500円(+約5,200円) |
上げ幅の率が大きいROGは価格そのものも高いため、同じチップセットでもPRIMEとの差は金額で3〜3.5倍に開き、ROG STRIX X870-A GAMING WIFIでは5,000円を超えます。
8月の値上げが小幅にとどまったのに対し、今回のASUSは一度で上げ切る方針とされているため、ASUS製マザーボード、特に上げ幅の大きいROGやTUFを検討しているなら、遅くとも年内には購入した方が良さそうです。


