AMD Zen 6搭載Ryzenは大幅な性能向上か。Zen 6cがZen 5を同クロックで16.5%上回る

AMD Zen 6搭載Ryzenは大幅な性能向上か。Zen 6cがZen 5を同クロックで16.5%上回る

Zen 6世代のRyzenの発売が2027年前半に迫る中、先に登場したサーバー向けEPYCに搭載される高密度版「Zen 6c」のGeekbench 7の結果が見つかりました。Zen 5世代のRyzen 7 9700Xと動作クロックを揃えたシングルコアの比較では、Zen 6cが16.5%上回っています。

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Zen 6cはRyzen 7 9700Xを同じ4.1GHzで16.5%上回る

Zen 6は、サーバー向けのEPYC 9006シリーズ(Venice)が7月にRyzenより先に投入されており、デスクトップ向けのRyzen(Olympic Ridge)は1月のCES 2027で発表され、2027年前半に発売される見通しです。Zen 6世代のRyzenについては、リーカーのMoore's Law Is Dead氏が1クロックあたりの性能が10%以上高まるとしていたものの、ノートPC向けMedusa Pointの試作品のGeekbench結果では動作クロックが正しく記録されておらず、同クロックでの比較はできていませんでした。

そんな中、コアを小さくして数を増やした高密度版のZen 6cを256コア搭載するEPYCの最上位モデル「EPYC 9996」(最大4.1GHz)が、Linux版Geekbench 7のシングルコアで2,847を記録していることを、リーカーのHXL氏が見つけました。この結果はDellのサーバー「PowerEdge R9815」で測られたもので、Medusa Pointの試作品と違って動作クロックも仕様どおりに記録されています。

Xユーザーの326powah氏が、EPYC 9996の最大クロックに合わせてZen 5のRyzen 7 9700Xを4.1GHzに固定し、同じLinux版Geekbench 7で測ったところ、シングルコアは2,444で、Zen 6cが16.5%上回っています。個別の16項目でもZen 6cがすべて上回っており、差が大きいのはWebブラウザー(25.7%)や写真編集(24.8%)、動画のエンコードと再生(いずれも23%台)、小さいのはファイル圧縮(8.2%)やプログラムのコンパイル(8.6%)です。メモリとFCLKの設定を詰めたRyzen 7 9700Xのスコア(2,483)と比べても、差は約15%残ります。

Zen 6cの性能向上はコア改良が中心か。次期Ryzenにも反映される見通し

EPYC 9996に搭載されるZen 6cは、CCDあたりのL3キャッシュが128MBと、Ryzen 7 9700Xの32MBの4倍あります。Zen 5世代でL3キャッシュを3倍の96MBに増やしたRyzen 7 9800X3Dは、最大クロックがRyzen 7 9700Xより0.3GHz低くても、Geekbench 7のシングルコアの平均はほぼ並んでおり、1クロックあたりでは約4%高いだけです。そのため、16.5%のうちL3キャッシュの差で説明できるのは数%で、大半はZen 6のコアの改良によるものとみられます。

Zen 6cは同じZen 6世代のEPYCの中でもクロックが低く、標準のZen 6を積む96コアのEPYC 9686Fの最大5.0GHzに対し、EPYC 9996は最大4.1GHzです。AMDは前の世代のZen 4cについても、クロックを抑えてコアを小さくした設計で、1クロックあたりの性能はZen 4と同じだと説明しており、326powah氏も、Zen 6cと標準のZen 6で1クロックあたりの性能はあまり変わらないはずだとしています。CCDあたりのL3キャッシュが48MBとされる次期Ryzenにも、Zen 6のコアの改良はそのまま及ぶとみられ、1クロックあたり十数%と、リークどおり10%を超える伸びが見込めます。

Zen 6はAM5のままクロックも向上か。Ryzen 7000シリーズからの本命の載せ替え先

AMDはZen 5の1クロックあたりの性能をZen 4より平均16%高めたと説明していましたが、最大クロックはZen 4のRyzen 9 7950XもZen 5のRyzen 9 9950Xも5.7GHzのままでした。Zen 6世代のRyzenでは、同じ規模の1クロックあたりの伸びに、6.5GHzを超えるとリークされているクロックの向上も加わるため、Zen 5からの伸びは、Zen 4からZen 5に替わったときより大きくなりそうです。

Zen 6世代のRyzenもソケットAM5で使え、AMDはAM5のサポートを2029年まで延ばしています。Ryzen 7000シリーズのCPUをZen 6世代のRyzenに替えると、マザーボードはそのままで、1クロックあたりの性能が2世代分で約3割伸びるうえ、クロックも上がるため、Zen 5を見送ってきた人には本命の載せ替え先になりそうです。ただ、TSMC 2nmを採用するZen 6は上位モデルを中心に値上がりする可能性もあり、その伸びに見合う価格になるかは、1月のCES 2027での発表で見えてきます。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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