ASUSやGIGABYTE、MSIといった台湾のマザーボード大手が、2026年9月までに新たな値上げを実施する見通しとなりました。
基板が前年比50%上昇し、マザーボードの部材コストを押し上げ
マザーボード市場は、2025年後半から続くメモリ価格の高騰で自作PC需要そのものが冷え込んでおり、ASRockを含む台湾大手4社は2026年の出荷目標を相次いで引き下げ、前年比で3割を超える減少を見込む企業も出ています。

こうした中、部材価格の上昇はメモリ以外でも進んでいます。中国の博板堂によると、消費者向けマザーボードに使われる基板の価格は、2026年中に少なくとも前年比50%上昇するとのことです。加えて、銅や積層セラミックコンデンサー、パワー半導体、周辺の制御チップも同時に大きく値上がりしており、複数の部材高騰が重なって全体のコストを押し上げているとされています。
基板材料が逼迫している背景には、AIサーバー向けの高多層基板に需要が集中していることがあり、2026年に入ってからは基板の主要材料でも複数回の値上げが実施されています。
なお、マザーボードは自作PC市場の需要低迷により、出荷台数が大幅に減少している状況です。しかし、数量が減る一方でコストだけが積み上がる状態が続いた結果、各社は値上げによる採算改善を迫られています。
加えて、今回の値上げには部材コストの吸収と収益性の回復だけでなく、販売の大幅減少で利益が薄くなっている販売店の採算を立て直す狙いもあるとのことです。値上げ幅は不明ですが、二桁台になる可能性が高いとみられます。
なお、グラフィックスカードでは先行してMSIがエントリー向けラインアップを30%削減する方針を示していますが、値上げと並行して、マザーボードでも低価格帯のモデル数が絞られる可能性があるようです。
国内の実売価格には値引き縮小から効いてくる
主要PCパーツでは、メモリ、GPUに続く3件目の値上げです。NVIDIAとAMDはそれぞれグラフィックスカードの価格を10%以上値上げする方針を明らかにしており、すでに国内の販売価格に影響が出ています。
同様に、マザーボードも供給価格の引き上げが正式に決まれば、販売価格は上昇する可能性が高いとみられます。特にAMDのソケットAM5は、2027年発売予定のZen 6世代に加え、2029年発売のZen 7まで対応する計画とされているため、PCの新規組み立てを考えている場合は、マザーボードだけでも先に調達しておいた方がよいかもしれません。


