Google Pixel 11シリーズに搭載されているTensor G6の実機ベンチマーク結果が公開されましたが、どうやら先代のTensor G5に対してCPUやピーク時のGPU性能は伸びているものの、GPUの持続性能は伸び悩むなどクセが強い仕様になっているようです。
Tensor G6のCPU性能は前世代比21%向上。GPUはピーク時のみ7〜10%向上
Tensor G6は、Pixel 11/11 Pro/11 Pro XL/11 Pro Foldの4機種すべてに搭載されるGoogle独自開発のチップで、CPUは8コアのTensor G5から1つ減った7コア構成、製造プロセスはTSMCの改良版3nmです。
| 項目 | Tensor G6 | Tensor G5 | Tensor G4 | Tensor G3 |
|---|---|---|---|---|
| コア構成 | 7コア(1+4+2) | 8コア(1+5+2) | 8コア(1+3+4) | 9コア(1+4+4) |
| プライムコア | Arm C1-Ultra×1(4.11GHz) | Cortex-X4×1(3.78GHz) | Cortex-X4×1(3.1GHz) | Cortex-X3×1(2.91GHz) |
| パフォーマンスコア | Arm C1-Pro×4(3.38GHz) | Cortex-A725×5(3.05GHz) | Cortex-A720×3(2.6GHz) | Cortex-A715×4(2.37GHz) |
| 高効率コア | Arm C1-Pro×2(2.65GHz) | Cortex-A520×2(2.25GHz) | Cortex-A520×4(1.92GHz) | Cortex-A510×4(1.70GHz) |
| GPU | PowerVR CXTP-48-1536 | PowerVR DXT-48-1536 | Arm Mali-G715(MC7?) | Arm Mali-G715 MC7 |
| GPU動作クロック | 1.29GHz | 1.1GHz | 940MHz | 890MHz |
| メモリ | LPDDR5X | LPDDR5X | LPDDR5X | LPDDR5X |
| TPU | 第5世代 | 第4世代 | 第3世代 | 第3世代 |
| セキュリティ | Titan M3 | Titan M2 | Titan M2 | Titan M2 |
| モデム | MediaTek M90 | サムスン製Exynos | サムスン製Exynos | サムスン製Exynos |
| 製造プロセス | TSMC 3nm | TSMC 3nm | Samsung 4nm | Samsung 4nm |
発売前から、掲載情報や展示機での測定を通じて性能は断片的に伝えられてきましたが、Android Authorityが製品版Pixel 11 Pro XLを入手し、搭載されているTensor G6の性能を明らかにしています。

Geekbench 6ベンチマークではTensor G5に対してシングルコアで約18%、マルチコアで約21%の向上を記録しています。特にマルチコアではリークされたベンチマークでは先代より低くなっていましたが、製品版では順当に性能を上げており、コア数減少に対して動作クロック向上が性能に効いていると考えられます。なお、このスコアは2025年に発売されたDimensity 9400と同等となっており、現行のハイエンドモデルに搭載されているSnapdragon 8 Elite Gen 5に対しては30%程度劣る水準になっています。
GPU性能はピーク時は高いが、持続性能は微妙

GPU性能は3DMark Wild Life Extremeではピーク時にTensor G5を約7〜10%上回っていますが、負荷を掛け続けるストレステストでは、数分で前世代のGPUを下回る水準まで性能が落ちていき、それ以降はTensor G5と同等レベルで推移しています。なお、ストレステスト終盤ではTensor G5を上回るところも出てきていますが、20回目のベンチマークではTensor G5と同等レベルまで落ちています。また、本体温度もTensor G4を搭載するPixel 9シリーズ相当で、Pixel 10シリーズよりも温度の上昇が早くなっています。

なお、競合のGalaxy S26 UltraやS26 Plus、OPPO Find X9 Pro、iPhone 17 Pro Maxとの比較では、Pixel 11 Pro XLはピーク性能からの落ち込み幅が競合に比べて小さくなっています。しかし、絶対的なスコアはピーク時ではSnapdragon 8 Elite Gen 5のAdreno 840がTensor G6の2倍超、Exynos 2600が搭載するAMD Xclipse 940も90%上のスコアを出しており、最も性能が落ちた状態でも競合のスコアがTensor G6を50〜70%上回っているなど、競合に対してグラフィックス性能がかなり低い結果になっています。
ゲームとの互換性も課題

GPU性能に加え、ゲームとの互換性にも問題があるようで、原神でプレイ不可能なほどの描画不具合が起きることが明らかになっています。一方で、一部ゲームはPixel 10シリーズより快適にプレイできるなど、PowerVR系GPUのドライバーに加え、ゲーム側の最適化も課題がある状況のようです。
ベンチマークされていたPixel 11 Pro XLは256GBで20万7,800円で、日本価格はドル建て換算より割安な水準に設定されています。しかし、CPU/GPU共に性能が高いGalaxy S26 UltraやiPhone 17 Pro Maxなどと価格帯は競合するため、もしゲームもプレイするというユーザーの場合、GPU性能にクセがあることは検討する際に注意する必要がありそうです。


