NVIDIAがGeForce向けGPUキット(GPUとVRAMのセット)の供給価格を引き上げる方針を、AIB各社へ新たに通知したことが明らかになりました。対象には、GDDR7を搭載するBlackwell世代の製品に加え、GDDR6を採用するGeForce製品も含まれる見通しです。
GeForce RTX 5000シリーズ含む全製品のGPUキットが値上げへ。GDDR6採用モデルも対象
NVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズは、メモリ価格の高騰を受けて2026年1月にAIB(グラフィックスカードを製造・販売するパートナー企業)への供給価格が引き上げられ、値上げ率は16GBモデルで15%、8GBモデルで10%に達していました。さらに5月には、RTX 5090を対象に、キットの仕入れ価格を約300ドル(約5万円)引き上げる通知も出されており、値上げが繰り返されています。
台湾メディアのBenchLifeによると、NVIDIAはこれらに続く形で、AIB各社へGPUキットの値上げを新たに通知したとのことです。値上げの主因はVRAM価格の上昇で、対象はGDDR7を使うRTX 5000シリーズだけでなく、GDDR6メモリを使用するGeForce RTX 3000シリーズまで含まれるとのことです。GDDR6採用モデルまで対象が広がると、エントリー帯や旧世代モデルといった安価な選択肢も狭まることになります。なお、値上げ幅と適用時期は現時点では明らかになっていません。
6月中旬の時点では、AMDが第3四半期に10~15%の再値上げを行う可能性が報じられる一方、NVIDIAには値上げ計画がないとされていました。しかし、AMDが7月から約10%の値上げを主要AIBへ正式に通知したことで、同様にメモリ高騰の影響を受けるなか、NVIDIAだけが供給価格を据え置く理由が薄れ、約1か月で方針を転換したとみられます。グラフィックスカードでは、VRAM以外にも冷却モジュールや基板、梱包材などのコスト上昇が続いているとのことで、AIB各社が四半期ごとにメーカー側からの値上げに直面する状況が常態化しつつあります。
供給縮小と重なり、値上がり率以上に高騰する恐れも
値上げ通知と同じ時期に、GeForce RTX 5000シリーズは7月下旬から供給が一段と縮小し、大量供給が事実上終了して、今後は流通在庫が市場の中心になる見通しです。供給が絞られた状態で、値上げ後のGPUキットを使って生産された製品が市場に投入される場合、年末に向けて品薄と相まって、店頭価格が一段と上昇し、そのまま高止まりする恐れがあります。
特に日本では円安も進行しているため、在庫状況と価格の両面で、グラフィックスカードの入手性がさらに悪化する可能性があります。GeForce系グラフィックスカードの購入を予定しているなら、在庫と価格をまだ比較できるうちに動く方が現実的です。


