AMDのZen 4搭載ノートPCは新ステッカ付与。Zen 4搭載機種を識別可能に

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AMDでは2023年4月からZen 4アーキテクチャーを採用するRyzen 704Xシリーズ搭載ノートPCが順次発売が開始されますが、AMDが新しく導入したCPU型番が複雑なためCPUが最新のZen 4なのか旧型のZen 3なのかは簡単に識別するのは難しくなっています。そこでAMDではZen 4専用のステッカーをZen 4 CPU搭載ノートPCには付与する事を決めたようです。

AMDのRyzen 7000にはZen 3やZen 4が混在。オレンジ色の新ステッカーでZen 4搭載ノートPCを簡単に識別可能に

AMDではZen 4アーキテクチャーを採用するノートPC向けCPU、Ryzen 704Xシリーズを搭載するノートPCが2023年4月から順次発売されていきます。ただ、問題はこのRyzen 704Xシリーズでは新しいCPU型番が導入され、非常に複雑な型番であるため初心者にとってはどれが最新CPUを搭載しているのか識別は困難になっています。

AMD Ryzen CPUの型番の読み方を解説。世代やCPU性能の判別方法など

というのもAMDの新しいCPU型番では2023年に発売されたCPUは7000番台となり、2桁目にはCPUの性能を表す3~9の数字、そして3桁目にZen 4やZen 3などを示すCPU世代が表されるなど複雑担っています。

このような問題を少し緩和するためにAMDではノートPCに貼り付けられるステッカーについて、Zen 3を搭載するモデルはグレー基調の従来のステッカーとし、Zen 4を搭載するモデルではオレンジ基調の新しいステッカーに区別する事を明らかにしました。

旧来のグレー基調のステッカーはZen 2アーキテクチャーを採用するRyzen 7020やZen 3搭載のRyzen 7030、Zen 3+を搭載するRyzen 7035シリーズに適用がされます。このCPUは旧世代という事で最高の性能やワットパフォーマンスは期待できないものの、必要十分な性能を低い価格で提供する事が出来るCPUになっています。

新しいオレンジ基調のステッカーでは上述の通り、Zen 4を搭載するRyzen 7040またはRyzen 7045シリーズに貼り付けられ、最新鋭のCPUという事で高い性能でありながら、ワットパフォーマンスの高さから長いバッテリー持続時間をユーザーは期待する事が出来ます。また、Zen 4ではRDNA 3搭載の内蔵グラフィックスも備えるため、軽いゲームであればプレイする事が可能となっています。

新しいRyzen CPUの型番について

ノートPCで採用されている新しいCPU型番についてはリンク先で解説をしていますが、簡単に説明をします。

AMD Ryzen CPUの型番の読み方を解説。世代やCPU性能の判別方法など (gazlog.com)

ここではノートPC向けCPUのRyzen 5 7640Uを例に解説します。

Ryzen 5	7	6	4	0	U
ブランド名	モデルイヤー（登場年）	SKU（性能ランク）	CPUアーキテクチャー	同一SKUの際に性能差を示す	フォームファクター・消費電力

基本的に、Ryzenの後に続く数字1桁とその後に数字4桁＋アルファベットを1から2文字と言う構成でCPUの型番は区分けされています。

最初のRyzen 5はブランド名、ですので他にRyzen 3/5/7/9などが存在します。

その後に続く数字4桁については1桁目が登場年で2023年は『7』、2024年『8』となります。2桁目には商品の性能を表す数字が入り、3~9までで性能が高いほど数字が上がります。そして3桁目が問題のCPUアーキテクチャー（CPU世代）が表現されており、2ならZen 2、3ならZen 3、4ならZen 4などです。そして最後の4桁目には2桁目や3桁目が似た数字の場合に性能がどちらが上か示す桁で、基本は0ですが、上位モデルでは5が割り当てられます。

また、最後に付与されるアルファベットについてはCPUの消費電力帯を示しており、性能と消費電力が高い順にHX、HS、H、U、C、eが存在します。ちなみにオフィスや一般家庭などで使われるノートPCに搭載されるのは『U』です。

AMDの新しいCPU型番は正直、めちゃくちゃ分かりにくく初見殺しな所もありますのでこういったステッカーを区分けする事で新しいCPU搭載と思わせてぼったくることは難しくなると言えそうです。このステッカーだけで最新世代か分かるのはユーザーフレンドリーで、Intelも見習ってほしい所です。ただ、Intelの場合頭の数字2桁を見れば世代が一目瞭然ですのであまり必要が無いと言えば無いかもしれませんがね。

あとはAMDのZen 4について存在を知ってもらう必要がありそうですが、ある程度CPUに詳しい人でないとZen 4かどうかを意識する人は居ないのでAMDも宣伝活動にもう少し力を入れた方が良いかもしれませんね。IntelみたいなサウンドロゴとかAMD無いですし。