AMDから将来的に登場するRyzen CPUでは動作温度がさらに高くなる見込み

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AMDが将来登場するRyzen CPUでは動作温度がさらに高くなると予測。半導体の高密度化によるもの

AMDが2022年に発売したRyzen 7000シリーズではTSMC 5nmを採用した事で性能は大きく向上しているものの、発売当初は最大95℃を狙って動作する設定に多くの驚きや否定的な意見が出ていました。この95℃の動作温度についてはAMD側は正常で、24時間365日運用する状況においてもCPUへのダメージは無いと明言していますが、精神衛生上良くないのは確かです。

しかし、このRyzen 7000シリーズの次世代モデルであるRyzen 8000シリーズなど次世代Ryzenシリーズにおいては半導体プロセスがより進化し、トランジスター密度が向上する事に伴い動作温度がさらに上昇する可能性があるようです。

私たちはTSMCと緊密に協力してプロセス技術に多大な努力を注いでいます。同時に、半導体の品質と安定性を保証できる必要があります。将来、より先進的なプロセスが使用されると、現在の高熱密度の現象は維持されるか、さらに強化されると考えています。したがって、将来的には、このような高密度チップレットによって生成される高い熱密度を効果的に排除する方法を見つけることが重要になります。

AMD 副社長 David Mcafee

韓国のテック系メディア、Quasarzoneとのインタビューに応じたAMDの副社長であるDavid Mcafee氏によると、プロセス微細化によりトランジスター密度の向上は今後も続く見通しで、チップレットの高密度化が進んでいく事は確定的とのことです。この高密度化により多くの熱を放つ事となり、AMDではより効果的に熱を排除する必要性があるなどCPUはより高温で動作する事を示唆しています。

CPUの温度についてはIntelの第14世代CPUであるRaptor Lake Refreshでは最大115℃で動作し、設定次第では120℃まで動作する事が明らかになっていますが、恐らくよりトランジスター密度が向上するMeteor LakeやArrow LakeにおいてはRaptor Lake Refreshと同等かさらにCPU温度が上がる可能性がありそうです。

一般消費者としては、CPU温度がさらに上がればハイエンドCPUなどでは水冷が主流となり、組み立て時の取り回しや水冷クーラー分のコストが圧し掛かる事になりますのでデメリットもあります。ただ、ここ最近はCPU(GPUも)世代が新しくなる毎に消費電力や温度が上がるのが当たり前になりつつありますので、恐らく次のRyzen 8000などで最大100℃で動作すると言われても最初は批判的な意見が出ても次第に慣れ、Ryzen 9000ではさらに上がるを技術的に耐えられる所まで繰り返す事になりそうです。

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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