AMDのRyzen 9 9950X3D2 Dual Editionのレビューが複数公開され、既存のRyzen 9 9950X3Dと比較してゲーミング性能の向上はほとんど確認されず、マルチコアを多用するワークフローでも平均3〜4%の向上にとどまることが明らかになりました。
Ryzen 9 9950X3D2はゲーミング性能の向上なし
Ryzen 9 9950X3D2 Dual Editionは2つのCCDそれぞれに3D V-Cacheを搭載した初のコンシューマー向けCPUで、L3キャッシュは合計192MBに達します。公式価格は899ドルと発表され、既存のRyzen 9 9950X3D(699ドル)から200ドル(約30%)高い水準となっていますが、実際のレビューではこの価格差を正当化する性能向上はほぼ見られない結果となっています。
1080pテストでもRyzen 9 9950X3Dとほぼ同等の結果


TechSpot(Hardware Unboxed)、Tom's Hardwareなど複数のレビューによると、Ryzen 9 9950X3D2のゲーミング性能はRyzen 9 9950X3D、Ryzen 7 9850X3D、Ryzen 7 9800X3Dとほぼ同等の結果となっており、デュアル3D V-Cache化による効果は確認できなかったことが明らかになっています。また、一部のタイトルではRyzen 7 9800X3Dの方がわずかに高いフレームレートを記録するケースも見られる状況もあるようです。

レンダリングやエンコードなどではゲーミングよりも性能向上が記録されているものの、その差は平均4%程度に留まっており、これは3D V-Cache化よりはTDPが170Wから200Wに拡大されたことが要因と見られています。そのため、ほとんどのシーンで30%もの価格差を正当化する差は生じていません。
ソフト側の最適化不足の可能性も
一般的にWindowsスケジューラーやゲームはCCD跨ぎによるパフォーマンス低下を防ぐため、片方のCCDに処理を寄せる動作が続けられています。そのため、デュアル3D V-Cache化が行われてもソフトウェア側でその効果を十分に引き出せていない可能性があり、今回のようにRyzen 9 9950X3Dとほとんど変わらない結果が出ていると見られています。
そのため、もしゲーミング目的でCPUを検討している場合は半額以下で購入できるRyzen 7 9800X3Dが依然として最適解であり、Ryzen 9 9950X3D2は生産性を重視する一部の用途以外では選びにくい状況と言えそうです。

