サムスンの4nmが2027年まで満杯に。HBM4とAI向けが埋め、5nmが受け皿へ

サムスンの4nmが2027年まで満杯に。HBM4とAI向けが埋め、5nmが受け皿へ

サムスン電子のファウンドリーで4nmの製造枠が来年まで埋まり、同社が4nmを求める顧客に対して代わりに5nmを提案していることが明らかになりました。

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HBM4の増産が自社の4nmラインを埋め、5nmが受け皿に

サムスンの4nmプロセスは2021年の量産開始当初こそ歩留まりの低さが指摘されてきましたが、直近では80%を超えて成熟工程の段階に入り、NVIDIAやIBM、Baiduなどの大口顧客を積み上げてきました。この稼働の伸びを背景に、ファウンドリー事業部は6月に3年ぶりとなる単月黒字への転換も果たしています。

韓国メディアZDNet Koreaが半導体業界関係者の話として伝えたところによると、この黒字転換を支えたHBM4向けベースダイの注文量が急増したことで4nmラインの稼働率はさらに上がり、ファウンドリー最大の顧客は自社のメモリー部門になったとのことです。加えてNVIDIAの推論向けチップ「Groq 3」の物量も想定を上回り、4nmの製造枠は2027年まで空きのない状態が続くと見られています。

HBM4のベースダイはサムスン自身の4nmで作られるため、メモリーの好況がそのまま論理チップの製造枠を消費することになり、DRAM価格の高騰と先端プロセスの空き不足は同じ需要から同時に起きています。なお、サムスン側は4nmを求める顧客に対し、代わりに5nmを提案しています。特に、2nmや3nmは歩留まりとコストの面で顧客の負担が大きいため、すでに安定している5nmが受け皿となり、ファブレス各社も前向きに検討しているとのことです。

車載専用だった5nmがサーバー・AI向けにも広がる

サムスンの5nmは車載向け専用ライン(SF5A)として位置づけられ、現代自動車が2030年の量産を目指す先進運転支援システム(ADAS)用チップなどが量産予定に入っています。その車載専用だったラインに最近はサーバーや高性能AI向けチップの引き合いが加わり、直近3〜4か月で5nmを求める顧客の需要は以前より明確に増えたとされています。5nm自体は2020年前後に立ち上がった世代ですが、2nm・3nmの費用対効果が合わない顧客が戻ってきたことで、型落ちではなく現役の受け皿になったとみられます。

TSMCの逼迫と対中制裁が中国・インド系を5nmへ押し出す

TSMCでは3nmの供給逼迫でAI向けの注文が最優先となっており、4nmや5nmを含めて確保が難しい状態が続いています。この影響で、米国の制裁下でも先端級の性能を確保したい中国・インド系ファブレスがサムスンの5nmへ向かっており、TSMCから外れた小口の物量までサムスンが吸収しているとのことです。

サムスンは7月に4nm・5nmの供給価格を新規顧客向けに約15%引き上げており、TSMCも2027年初から先進・成熟の両プロセスで最大10%の値上げを予定しています。TSMCが確保できないときの逃げ道だったサムスンの4nmも2027年いっぱい埋まり、5nmにまで引き合いが戻った以上、先端プロセスの製造委託コストが下がる要素は当面見当たりません。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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