サムスンのファウンドリ部門が3年ぶりの黒字に。テスラ・Groqに続きMetaも商談浮上

サムスンのファウンドリ部門が3年ぶりの黒字に。テスラ・Groqに続きMetaも商談浮上

サムスン電子のファウンドリー事業部が2026年6月、単月ベースで黒字に転換したことが分かりました。半導体業界関係者によると、月次での黒字化は2023年以降で初めてで、背景にはHBM4向けベースダイの増産と4nmプロセスの歩留まり改善があるとみられます。サムスン内部では3四半期の黒字転換にも期待が高まっているとのことです。

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サムスンのファウンドリーが3年ぶりの黒字に

サムスン電子のファウンドリー事業部は、先端プロセスの歩留まり不振や大口顧客の離脱が重なり長期間赤字を計上してきました。損益は単独公表されていませんが、市場ではファウンドリーとシステムLSIを合わせた営業赤字が2023年に約2兆5000億ウォン、2024年に5兆3000億ウォン、2025年には6兆ウォン前後と推定されています。しかし、2026年6月に単月ではあるもののファウンドリー部門の収益が黒字に転換したことが明らかになっています。

4nm稼働率向上と歩留まり改善が黒字化をけん引

今回の黒字化を牽引したのが、HBM4向けベースダイの増産です。HBM4ベースダイはDRAM積層部の下でGPUと信号をやり取りするロジック半導体で、サムスンは自社のファウンドリー工程で生産しています。HBM4の生産量が増えるほどベースダイの投入量も増え、4月時点で80%台に到達したと報じられていた4nmプロセスの歩留まり改善とあわせて稼働率と原価の両面を押し上げています。

実際、サムスンは2026年2月に世界初となるHBM4の量産・出荷を開始し、5月には次世代のHBM4Eについても12段品のサンプルをグローバル顧客へ供給しています。言い換えれば、サムスンのHBM市場での地位向上そのものが、ファウンドリー事業の損益にもレバレッジをかける構造になっているとみることができます。

テスラとGroqに続きMeta、Anthropicとの協業も浮上

サムスン内部では、6月の単月黒字後も黒字基調が続くとの見方が強まっており、その背景には有力顧客の拡大があるようです。

サムスンファウンドリーは2025年にテスラの次世代AIチップ「AI6」を受注したのに続き、NVIDIAが公表したGroq由来のAI推論チップの生産も担うなど、大口顧客の獲得に成功しています。追い風となっているのが、AI学習・推論需要の急増でTSMCの先端工程と先進パッケージング能力に注文が集中している状況です。AMDがCPU生産の一部をサムスンの2nmプロセスへ分散させる方向で協議を進めているように、NVIDIA依存を下げたいビッグテック各社の間ではTSMC一極依存からの脱却も模索されており、2nmプロセスとHBM4ベースダイ、米国工場を持つサムスンがその受け皿になっているようです。

Metaも次世代の自社AIチップ「MTIA」第3世代の生産をサムスンへ委託する方向と報じられているほか、Anthropicもサムスンとの間で自社AIチップの製造協力について初期段階の協議を始めたと伝えられています。テスラ・Groqに続きMeta・Anthropicの名前まで挙がる状況は、大口顧客の裾野が着実に広がっていることを示しています。

もっとも、TSMCとの差は依然大きく残っています。TrendForceによれば2026年第1四半期のファウンドリー市場シェアはTSMCが72.3%(前年同期67.6%)で首位、サムスンは6.5%(前年同期7.7%)で2位でした。両社の差はむしろ59.9ポイントから65.8ポイントへ拡大しており、直近1〜2年でTSMCの価格決定力が揺らぐ可能性は低いものの、サムスンのシェア拡大が長期的に進めば、価格競争を通じてコンシューマー向け機器の価格にも好影響が及ぶ可能性があります。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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