ソニーが PlayStation 5 Pro (PS5 Pro) 向けPSSRをFSR 4ベースに変更。2026年発売のタイトルから対応へ

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ソニーが PlayStation 5 Pro (PS5 Pro) 向けPSSRをFSR 4ベースに変更。2026年発売のタイトルから対応へ

ソニーは2024年秋に発売したPlayStation 5 Pro (PS5 Pro)にて独自の機械学習ベースのアップスケーリング技術であるPlayStation Spectral Super Resolution（PSSR）を発表しアップスケーリング画質も比較的良くなってきていますがPlayStationなどのハードウェアのリード・システムアーキテクトであるMark Cerny氏がAMDがRadeon RX 9000シリーズで投入されたFSR 4について近い将来、PS5 Pro対応のPSSRの進化版として投入することを明らかにしました。

“The neural network (and training recipe) in FSR 4’s upscaler are the first results of the Amethyst collaboration, and results are excellent, it’s a more advanced approach that can exceed the crispness of PSSR. I’m very proud of the work of the joint team!”
Mark Cerny -PlayStation lead architect

Cerny氏によるとAMDのFSR4はソニーとAMDの共同開発プロジェクトである『Project Amethyst』によって誕生した1つの成果であることが明らかにされており、PSSRに対してより先進的なアップスケーリング技術を持ち、画質面で優位性があることも明らかにしています。

実際にFSR 4は従来のFSR 3に対してアップスケーリング時の画質が大幅向上していることが確認されており、NVIDIAのDLSS 3.7に迫る画質を発揮する場面も見られます。

そのため、特にハードウェアの性能面で今後制約を受けやすいPS5 Proにおいては高い画質でのアップスケーリングが可能なFSR 4は競合のXBOXやPCに対しても優位性を確保するために必須と言える技術となり今後PSSRの1つの機能として投入することをCerny氏は明らかにしています。ただし、FSR 4に類似する技術をPSSRに実装するまではまだ時間がかかる見込みとのことです。

Our focus for 2025 is working with developers to integrate PSSR into their titles; in parallel, though, we have already started to implement the new neural network on PS5 Pro. Our target is to have something very similar to FSR 4’s upscaler available on PS5 Pro for 2026 titles as the next evolution of PSSR; it should take the same inputs and produce essentially the same outputs. Doing that implementation is rather ambitious and time consuming, which is why you haven’t already seen this new upscaler on PS5 Pro.
Mark Cerny -PlayStation lead architect

Cerny氏によると2025年は各ゲーム開発者と共にPSSR対応に向けたサポートに注力すると共に、FSR 4に類似した機械学習アップスケーリング技術の開発しています。この新しいアップスケーラーは2026年に発売されるタイトル向けにFSR 4と同じ入力、そして実質的に同じ出力を得られることを目標としていますが、時間がかかる作業のためすぐにPS5 Proに新しいアップスケーラーは投入できないと述べています。

特にPS5 ProでFSR 4投入のハードルとなるのが計算負荷やRDNA4アーキテクチャーとの違いのようです。RDNA4では機械学習用コアはスパース性と呼ばれるニューラルネットワークで計算を意図的に省いて効率化する技術に対応しています。しかし、PS5 ProのRDNAはこのスパース性への対応が行われていないためこの機能を使わずPS5 Proが持つ300 TOPsと言う性能でFSR 4が動作するよう再実装する形にする必要があるようです。

このFSR 4ベースのアップスケーリング技術にPSSRが対応すれば、ライフ末期にあたるPS5 Proでもグラフィックス負荷が非常に高い最新タイトルでもグラフィックスと安定したフレームレートでのプレイが可能になる可能性があるため投入時期はFSR 4投入からほぼ1年遅れになるなど遅いもののPS5 Proのライフ全体で考えると許容できるタイミングと言えそうです。