Intelが内蔵GPUを強化した『Arrow Lake Halo』を開発中？ 荷物目録に出現。

Intelが内蔵GPUを強化した『Arrow Lake Halo』を開発中？ 荷物目録に出現。

Intelは2024年10月10日にデスクトップ向けのArrow Lake-Sを発表予定ですが、その後、2025年1月にはノートPC向けのArrow Lake-Hを発表し、搭載ノートPCの一斉解禁が予定されています。このノートPC向けArrow Lake-Hでは、CPUは6つのPコアと8つのEコアで構成され、内蔵GPUにはArc Alchemist世代の改良版アーキテクチャが採用される見込みです。内蔵GPUは最大8コアのXeコアを備え、実行ユニットは128基になるとされています。

しかし、Arrow Lake-HはCPU性能が高いものの、内蔵GPUの性能は競合するAMDのRyzen AI 300シリーズに劣ると見られており、2025年1月に投入予定の内蔵GPU性能を大幅に向上させたStrix Haloに対しても大きく劣ることが予測されています。これに対抗するために、Intelは『Arrow Lake Halo』という製品を準備しているようで、その試作品を運ぶための荷物目録が登録されていることが明らかになりました。

この荷物目録は7月に登録されており、説明には「エンスージアスト・モバイルワークステーション向けの評価用プラットフォーム」と記載されているため、Arrow Lake-HXよりもさらに高性能なノートPC向けCPUモデルと考えられています。

Arrow Lake Haloという名前を初めて聞く人もいるかもしれませんが、実は2022年2月頃に一度だけ情報が登場しています。その当時の資料によれば、CPUは6つのPコアと8つのEコアで構成され、現行のArrow Lake-Hと同じ仕様ですが、内蔵GPUには最大20コアのXe2が搭載され（320基の実行ユニット）、さらに内蔵GPUとCPUが共同で使用できるL4キャッシュ「Adamantineキャッシュ」を備えた超高性能CPUになる予定でした。

この資料には、Arrow Lake HaloがArrow Lake-Sよりも優先して投入される予定であることや、2023年第3四半期にQS品が登場し、2023年末に市場投入されるスケジュールが示されていました。しかし、その後Arrow Lake Haloに関するリークは一度も登場していないため、このCPUの投入計画は大幅に見直された可能性が高いと考えられます。

ただし、今回荷物目録にArrow Lake Haloが登録されたことから、Intelが2025年1月の発表には間に合わないものの、2025年のどこかでArrow Lake Haloと呼ばれる製品を投入する可能性が考えられます。ただし、これがコンシューマー向けに投入されるかどうかなど、詳細は依然として不明です。また、このArrow Lake Halo自体が大幅な計画変更を受けている可能性もあり、2022年の資料に示されていたような野心的な製品ではなく、リフレッシュ相当の製品に留まる可能性も否定できません。