AIデータセンター需要の高まりによるCPU供給不足を受け、IntelとAMDのCPU価格が10〜15%程度上昇していることが明らかになりました。
CPU価格が10〜15%上昇。実勢価格では定価を超える出品も
Digitimesによると、IntelとAMDは最近CPUの供給価格を10〜15%引き上げたとのことです。すでに中国市場では10%以上の値上げ通知が先行して伝えられていましたが、現在ではこの値上げが世界的に実勢価格にも反映されつつあります。
実際に米Amazonでは、AMDのRyzen 9 9950X3D2が899ドル(約14.4万円※)のMSRPに対して999ドル(約16.0万円※)で出品されているほか、Intelの最新Core Ultra 200S Plusシリーズも海外の販売サイトで定価を上回る価格での出品が確認されています。
特に不足が深刻なのは2022年発売のRaptor Lake世代で、コストパフォーマンスの良さを背景にコンシューマー向けから産業用途まで幅広く採用されており、納期を待っても入荷が保証されない状況となっています。
Raptor Lakeの販売価格を見ると、2025年までは世代交代の影響で下落傾向が続いていましたが、2026年に入ってからは値上がりが目立ち始めています。背景には、Raptor Lakeの製造に用いられるIntel 7プロセスが、サーバー向け製品のI/Oダイ製造にも使われていることが挙げられます。Intel側では売れ筋のサーバー向け製品が優先されるため、Raptor Lakeの製造優先度は相対的に低い状態が続いていると見られます。
加えて、IntelのArrow LakeやPanther Lakeといった新世代CPUはメモリ価格高騰を受けて価格が上昇し、全体的に需要が伸び悩んでいます。そのため、比較的安価な旧世代Raptor Lakeへと需要が集中することで、不足にさらに拍車がかかっているようです。
なお、このCPU不足はAIデータセンター向け需要の継続的な積み上がりが根本原因であり、Raptor Lakeに需要と製造の両面でしわ寄せが集中している構図を踏まえると、メモリ不足と同様に短期的な解消は期待しづらい状況です。自作PC市場ではメモリやGPUに続きCPUまで値上がりが広がっているため、近いうちに組み換えを予定している場合は予算的に許容できる価格で見つかった時点で購入に踏み切る方が賢明といえそうです。

