Windows 11で複数のファイルを一括削除する際の処理が、今後のアップデートで30%以上高速化する見通しです。Microsoftはこれをエクスプローラー全体を高速化する取り組みの第一歩と位置づけており、ファイルのコピーや転送の高速化も続く予定です。
ファイルの一括削除が30%以上高速化。刷新の起点に
Microsoftは以前から、Windows 11のエクスプローラーが旧来のWindows 10版より動作が遅い点を認めており、品質と信頼性の立て直しを進めるなかでファイル操作そのものの効率化に着手しています。今回の数値は米国で開かれたWindows Insider向けの会合で示されたもので、数週間以内にテスター向けの配信が始まるとのことです。公表された数値は下限とされており、実際にはこれを上回る可能性もあります。
鍵はOS側のオーバーヘッド削減
ファイルの削除速度はSSDやHDDの性能だけで決まるわけではありません。OSはファイルを消すたびにNTFSの管理情報や権限、インデックス、サムネイル、メタデータを更新する必要があり、このOS側の処理の積み重ねが体感速度を左右します。今回の高速化はこの部分に手を入れるもので、SSDを買い替えなくてもアップデートだけで削除や転送の待ち時間が縮む余地があります。ただし小さなファイルを大量に扱う場面ではSSDのランダムI/O性能も効いてくるため、ストレージ側の最適化とOS側の効率化はどちらも欠かせません。Microsoftもハードとソフトの両面で、すべてのPCのファイル操作を高速化できるとしています。
起動や右クリックメニューも刷新へ
高速化が及ぶのはファイル操作だけではありません。エクスプローラーの起動はすでに短縮され始めており、手動リネーム時にファイル名の大文字・小文字を区別できる修正なども反映されています。ウィンドウのちらつきや、ダークモードで一瞬画面が白くなる現象の抑制も、第一弾の改善として続く予定です。
右クリックメニューは、表示を高速化したうえで標準の項目を整理し、上級者向けには表示内容を自由にカスタマイズできるようにする方針です。さらに検索時のメモリ使用量の削減やプロパティ画面のモダン化も控えており、2026年には最大19個の機能改善が予定されています。
これらはUI操作を瞬間的に速くする機能と同様、エクスプローラーの遅さに対する個別の対処を積み上げるものですが、Windows 10からの体感差をどこまで縮められるかは、実際の配信版での検証を待つことになります。

