Nintendo Switch 2向けとみられるシャープ製の液晶パネルが中国の部品転売業者で複数出回り始め、新型パネルが量産段階に入った可能性が浮上しました。
シャープ製液晶の出品が中国で急増。量産段階入りの兆候との見方
Nintendo Switch 2の7.9インチ液晶には、2025年6月の発売以来Innolux製のパネルが使われてきました。ただ、6月末には中国の転売サイトにシャープ製とみられるパネルが1点出品されており、回路やコネクタ、ケーブルの配置が現行パネルと異なることが分かっていました。


そうした中で8月30日、このパネルを追ってきたNintendo Patents Watch(NPW)が、別の部品転売業者でも同型のパネルが売られていることを確認しました。型番はLS0DAS7081で、NPWは6月の1点だけだった頃と違って出品のペースが上がっていることから、量産が始まった兆候だとしています。
ただし「LS」はシャープのLTPSパネルに共通する接頭辞である一方、「0DAS」は同社の市販製品でまず見ないコードのため、試作品の型番である可能性があるようです。また、6月に「V2」と表記されて出品されていたパネルの型番もLS079T1SX10Pと今回とは異なるため、量産に向けて複数の試作品が開発されていると見られています。
ガラス自体は発売時からシャープ製との指摘
現行のパネルは液晶の中身にあたるガラス基板はシャープ製で、Innoluxが担っていたのはこれにバックライトや基板を組み付けて表示モジュールに仕上げる工程でした。しかし、この新しいパネルでは組み立て工程もシャープが担うと見られており、液晶そのものの素性が丸ごと変わるわけではないため、画質がどれだけ改善するかは分からないとされています。
なお、シャープが2020年にジャパンディスプレイから買い取った白山工場(石川県白山市)は、もともとiPhone向けの液晶を作る拠点でしたが、iPhoneが有機ELへ移ったことで仕事が減り、稼働率の低下が続いていました。このため2025年5月の中期経営計画では、スマートフォンや産業機器向けの新しい受注をこの工場に集める方針を打ち出しており、Nintendo Switch 2向け液晶の組み立てはこの方針に沿った案件で、シャープ側も任天堂の受注を取りにいく事情があります。
コスト増が続く中での液晶サプライヤー追加
任天堂側も、メモリ高騰に加えてサムスンの8nm値上げでチップのコストも増えており、5月25日には国内価格を49,980円から59,980円へ改定しています。チップはNVIDIAのカスタム設計で調達先を替えられないのに対し、液晶は第2の供給元を立てられる数少ない部品にあたるため、今回のサプライヤー追加の主眼は画質の改善ではなく、原価と供給の安定にあると見られています。
有機ELモデルも量産開始は早ければ2027年末とされるなど、まだ検討段階のため、当面は液晶モデルが続きます。シャープ製パネルで画質がどこまで変わるかは分からないうえ、搭載自体も任天堂は公表しておらず、外装や型番で新パネルの個体を指名買いする手段もありません。むしろメモリ価格の高騰は続いており、再度の値上げが起きる可能性も否定できないため、Nintendo Switch 2の購入を考えているなら、液晶の入れ替わりを待つより早めに買ってしまう方が良さそうです。


