Apple初の折りたたみiPhone「iPhone Duo」で起きている、内側画面がヒンジに沿って割れる不具合は、2社あるヒンジのサプライヤーのうち1社が納めた材料が原因で、ヒンジの設計の問題ではないとの情報が出てきました。生産ラインではすでに部材の一部が入れ替えられており、年明けに届く端末では割れが起きにくくなるとみられます。
iPhone Duoの内側画面の割れはヒンジのサプライヤー1社の材料が原因か
iPhone DuoはApple初の折りたたみiPhoneで、10月23日に日本でも発売され、国内価格は256GBモデルが364,800円からです。発売直後から内側画面がヒンジに沿って割れる報告が出ており、中国の店頭の展示機のほか、オーストラリアでは受け取って約6時間、開け閉めが20回足らずの個人の端末も割れています。
報告を受けて、Appleは10月26日(米国時間)、少数の端末で内側画面に問題が起きていると認めました。原因は示していないものの、AppleCareに連絡すればAppleCare+に入っていなくても交換するとしています。

そんな中、Weiboで情報を発信するKang氏が11月7日、iPhone Duoのヒンジの問題は原因がおおむね分かったとして、2社あるサプライヤーのうち1社が納めた材料に問題があり、ヒンジの設計の問題ではないと投稿しました。ただ、本人も参考程度にとどめてほしいと断っています。
iPhone Duoの外部ヒンジは2社が供給。否定したFine M-Tecは内部ヒンジ
iPhone Duoのヒンジは、外部ヒンジを台湾の新日興と米アンフェノールの2社が、画面を裏から支える金属板の内部ヒンジを韓国のFine M-Tecが1社で納めています。このうちFine M-Tecは10月26日、報告された品質の問題は自社が納めた部品の欠陥によるものではないと否定していました。
iPhone Duoの外部ヒンジは発売前から出来の差が大きく、新日興はAppleの基準に合う個体を1つずつ選んで納めていました。Foxconnの従業員によると、Appleは供給を優先し、品質検査の基準も一部緩めていたとのことです。そのため、問題が1社の材料に限られるなら、その材料を使った個体が緩んだ検査を通って出荷され、一部の端末だけが割れた可能性があります。
設計の問題ではないとする今回の情報に先立ち、iFixitは10月25日、iPhone Duoの割れが集まるのはヒンジ中央でケーブルが通る隙間と、画面の中央を支える部品の境目あたりだと指摘していました。閉じるときにこの支えが下がりきらないと、画面にかかる力が1か所に集まる可能性があるとのことです。ただ、iFixitはこれを割れの原因とは断定していません。
そのため、iFixitが挙げた支えが下がりきらない状態は、設計の寸法だけでなく、部品の材料の不良でも起こる可能性があります。
iPhone Duoの対象端末はシリアル番号で特定可能か。年明け分は部材入れ替え後
今回の投稿によると、AppleはiPhone Duoの問題のある端末をシリアル番号で特定できるものの、照会の仕組みを公開するか、どう対応するかは分からないとのことです。なお、影響を受ける端末は購入後すぐに症状が出て、時間がたってから割れることはないとAppleは説明しています。
業界では、iPhone Duoの割れが組み立てや加工の問題なら工程の改善で直せる一方、ヒンジの構造そのものの問題なら設計の変更が要るとみられています。同じFoxconnの従業員によると、生産ラインでは画面割れの対策として部材の一部を入れ替えており、生産計画にも影響はないとのことです。
そのため、今回の情報どおり材料の問題なら、Appleが原因を示さないまま交換しているiPhone Duoの割れは、設計を変えずに部材の入れ替えで止められます。予約開始直後に注文しても2027年1月下旬の到着だったため、年明けに届くiPhone Duoは入れ替え後のラインで作られ、発売直後に出回った端末より割れが起きにくくなるとみられます。


