2027年初めに発売される見通しの次世代デスクトップ向けCPU「Nova Lake-S」で、大容量キャッシュを積むBFC付きの28コア版は、Intelの社内資料でゲーム性能がCore Ultra 9 285Kの最大1.33倍になると見込まれています。BFCの付かない通常モデルは最大1.16倍にとどまり、大容量キャッシュの有無でゲーム性能に大きな差が付く見込みです。
通常モデルはCore Ultra 9 285Kの最大1.16倍。伸びは大容量キャッシュ頼みか
Nova Lake-Sは、AMDのX3Dモデルに対抗する大容量キャッシュ「bLLC」を積んだBFC付きモデルから発売が始まる見通しで、通常モデルはゲーム性能がArrow Lakeとほぼ同じになると10月にリークされていました。
そんな中、VideoCardzが入手したIntelの8月時点の社内資料では、BFC付きの28コア版(資料での表記は社内名の「28C DS」)がCore Ultra 9 285Kの最大1.33倍、通常モデルが最大1.16倍のゲーム性能になると予測されています。PL1はCore Ultra 9 285Kの250Wに対し、通常モデルが285W、BFC付きの28コア版が8月にリークされた値と同じ296Wです。予測は「Gaming Index」というIntel独自のゲーム性能の指標によるもので、メモリーはNova Lake-SがDDR5-8000、Core Ultra 9 285KがDDR5-6400と、どちらも公式に対応する最高速度で比較されています。
BFC付きの28コア版と通常モデルのPL1の差は11Wですが、Core Ultra 9 285Kからの伸びには17ポイントの差があります。Nova Lake-SもArrow Lakeと同じくメモリーコントローラーがCPUコアとは別のタイルにあり、通常モデルはL3キャッシュも36MBに据え置かれるため、L3に収まらないデータを読むたびにタイルをまたぐ遅れが生じます。bLLCはキャッシュを増やすことで、この遅れが生じるメモリーへのアクセスそのものを減らします。そのため、ゲームでの伸びの多くはbLLCによるもので、通常モデルの1.16倍という予測も、DDR5-8000のメモリーと35W高いPL1の影響を含んでいるとみられます。
Ryzen 7 9800X3D超えの計算。Zen 6世代のX3Dとの差は縮む
Ryzen 7 9800X3Dは、RTX 5090などを使い1080pで計測された4タイトルで、Core Ultra 9 285Kより平均約15%高いフレームレートを出しています。Gaming Indexの予測が実際のゲームでもそのまま当てはまるとは限らないものの、この差に資料の倍率を当てはめると、BFC付きの28コア版はRyzen 7 9800X3Dを1割台半ば上回り、通常モデルはほぼ並ぶ計算になります。
ただ、2027年前半にはZen 6世代のRyzenも発売される見通しで、Zen 6は1クロックあたりの性能が十数%伸びるうえ、クロックも6.5GHzを超えるとリークされています。Zen 6世代のX3Dモデルが相手になると、BFC付きの28コア版の優位は小さくなりそうです。


