Intelの次世代デスクトップ向けCPU「Nova Lake-S」は、大容量キャッシュを積む「BFC」付きモデルでAMDのX3Dに対抗するとみられてきましたが、BFCの付かない通常モデルのゲーム性能は現行のArrow Lakeとほぼ同じになる見通しです。
Nova Lake-Sの通常モデルはゲーム性能がArrow Lakeとほぼ同じに
IntelのArrow Lake(Core Ultra 200S)は、2024年10月の発売当初にゲーム性能が振るわず厳しい評価を受け、その後もゲームではAMDのX3Dに対して劣勢が続いています。1080pで計測した4タイトルでも、Ryzen 7 9800X3DのフレームレートはCore Ultra 9 285Kより平均で15%ほど高くなっています。
そのため、次世代のNova Lake-Sでは、X3D対抗として大容量キャッシュ「bLLC」を積むCore Ultra 9 4970K BFCなど、末尾に「BFC」が付く3モデルが用意される見通しです。一方、BFCの付かない通常モデルの最上位は、Core Ultra 9 285Kと同じ8P+16E構成のCore Ultra 9 4950Kとされています。
BIG FUCKING CACHE. 🥰🥰🥰 Try to save the gaming performance of NVL. The gaming performance of regular versions of NVL and ARL is quite similar.
— kopite7kimi (@kopite7kimi) October 13, 2026
そんな中、NVIDIA製GPUのリークで知られるKopite7kimi氏が、BFCの付かない通常のNova Lakeはゲーム性能がArrow Lakeとほぼ同じで、bLLCはNova Lakeのゲーム性能を補うためのものだとしています。同氏は2025年11月にもbLLCを積む構成として8P+12Eと8P+16Eを挙げており、10月にリークされた表では、Core Ultra 7 4870K BFCとCore Ultra 9 4970K BFCがその2つの構成で並んでいます。
Arrow Lakeは、メモリーコントローラーがCPUコアとは別のタイルにあるため、メモリーのレイテンシーがCore i9-14900Kより約20ns増えており、この遅延がゲームで振るわない要因の1つと指摘されています。しかし、Nova LakeでもメモリーコントローラーはCPUコアとは別のタイルに置かれるとリークされており、BFCの付かない8P+16E構成のL3キャッシュも、Core Ultra 9 285Kと同じ36MBとされています。
そのため、通常モデルはP-CoreとE-Coreが新しくなっても、L3キャッシュに収まらないデータをメモリーから読むたびに、Arrow Lakeと同じくタイルをまたぐレイテンシが生じると考えられます。Kopite7kimi氏がbLLCをゲーム性能の補強策としているのも、キャッシュを増やしてメモリーへのアクセスそのものを減らし、このレイテンシの影響を抑えられるためとみられます。
ゲーム目当てならBFC付きの3モデルが本命に
Nova Lake-Sでは、BFC付きモデルがラインアップの中で最も早く発売されるとリーカーのJaykihn氏が伝えており、通常のK付きモデルより先に、2027年1〜3月に登場する見通しです。IntelがBFC付きモデルを先に出すのは、通常モデルだけではArrow Lakeからゲーム性能が伸びず、Arrow Lakeと同じように発売時の評価を落としかねないためと考えられます。
bLLCは最上位のCore Ultra 9 4970K BFCだけでなく、Core Ultra 7 4870K BFCやTDPが65WのCore Ultra 9 4900 BFCにも積まれる見通しです。そのため、ゲーム性能を目当てにNova Lake-Sを待つなら、Core Ultra 9に限らず、通常のK付きモデルではなくBFC付きモデルから選んだ方が良さそうです。


