Intelがエントリーマザボ『H610』のDDR5化を加速。DDR5の価格低下が原因

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Intelではエントリー向けマザーボードとしてH610シリーズを投入し、現在はDDR4モデルが主流となっていますが、Intelでは各社マザーボードメーカーに対してDDR5化を推奨し始めている事が明らかになりました。

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Intelのエントリーマザーボード『H610』のDDR5化が加速。DDR5の価格低下により戦略を変更か

IntelのAlder Lake-SやRaptor Lakeに対応するIntel 600および700シリーズマザーボードではDDR4とDDR5のどちらかを選択できる構成になっており、パフォーマンスを重視するのであればDDR5を選択すべきですが、DDR5メモリーの価格が高い事もあり、人気はDDR4対応マザーボードに集中していました。

しかし、2023年に入りDRAM価格が下落している事を背景にDDR5メモリーの価格は大きく下落し始めており、Intelではエントリー向けマザーボードのH610などでDDR5を採用する事を各社マザーボードメーカーに働きかけている事が明らかになりました。

まず、肝心のDDR5メモリーですが、発売当時の2021年10月頃から2022年3月頃までは高値で推移していましたが、2022年中頃から価格が下落し始め、2023年には発売当時の半分程度の価格で入手が可能になっている事が北米の価格推移集計で明らかになっています。

同じ傾向は日本でも見られ、8GBx2枚構成のDDR5-4800は2022年11月時点では10,000円が最低価格でしたが、2023年4月時点では6,880円と大きく値崩れしている状態です。この価格はDDR4に比べると2000円程高いですが、それでもその差は依然に比べると大幅に縮小しています。

DDR5の価格は2023年に入るまでは比較的高価だったことから、Intelではエントリー向けマザーボードであるH610に対してはDDR4対応モデルが主力で、DDR5対応モデルは少ない状態でした。これは、エントリー向けマザーボードを購入するユーザーはコストを意識するためDDR4に対応する事は妥当な選択でした。

しかし、最近はDDR5の価格が上述の通り大きく下がり始めている事や、Z790やB760についてはDDR5が主力となっている事を背景に、Intelとマザーボードメーカー各社では今までの方針を転換し、全マザーボードラインアップをDDR5に統一すべく、H610のDDR5化を進めるようです。そのため、各社マザーボードメーカーでは4月から順次DDR5に対応したH610を追加投入する予定です。

また、一部のマザーボードメーカーではDDR5への統一を更に推し進める計画のようで、MSIでは700シリーズマザーボードについてDDR4対応版の生産を停止し、DDR5版を主力にする計画を立てているようです。そのため、多くのDDR4対応マザーボードは在庫限りとなり、新たに入手できるのはすべてDDR5対応版となるようです。

IntelのライバルでもあるAMDでは一足先にAM5対応マザーボードでDDR5のみをサポートしており、4月からはエントリー向けマザーボードのA620もラインアップに加わるなどDDR5が標準となり始めており、IntelのH610や700シリーズのDDR5化対応によってDDR5の普及速度は上がり、価格も更に下がる事が予測されます。

 

DDR5については価格がかなり低下してきている事もあり、DDR5を特段避ける理由はなくなりつつありますが600や700シリーズマザーボードでDDR4が人気だったのは過去に使っていたDDR4が流用できるからDDR4にしていたというユーザーが多そうな印象でしたので残しておいて欲しいとも思うのですが、DDR4もDDR5も両方存在しているとIntelやマザーボードメーカーとしては管理費も増えるのでさっさとDDR5に統一してしまいたいのが本音なのだと思います。

もし、今持っているDDR4を流用してAlder LakeやRaptor Lake搭載PCを作りたい場合は早い内にDDR4対応の600/700シリーズマザーボードを買っておいた方が良さそうです。


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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (2件)

  • DDR5売れてないから価格下落してるだけだから
    DDR4切りしたらDDR5価格急騰して結局売れないんじゃね?

  • DDR5が値下がったと言っても、初期値がDDR4の倍の値段だったからで、現在の価格でも安いとは言えない。
    そもそもDDR4自体も8年間進歩無く、容量も増えずで安いとは言い難い。
    DRAMが高いのは進歩が止まってるからで、DDR5の登場でやっと少し動いた感じでしかない。
    そしてDDR5自体がレイテンシ悪化してるし、実性能もそれほど高くないので、PCの中で一番のボトルネックになっている。CPU単体の性能が上がってもメモリーが足かせになっているし、キャッシュで誤魔化そうとしているけど、そのせいでCPUの価格も高騰している。
    今のPCは基本的な性能は大して上がっていないのに、無駄の上に無駄を重ねて価格だけ吊り上げているのは、そろそろ見直すべき時期だと思う。

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