AppleがMacBook向け次世代SoC「M7」をIntel 18A-Pで製造し、iPhone向け次世代SoC「A21」についてもIntel 14Aで製造する見通しであることが、明らかになりました。
Apple M7は18A-P、iPhone A21は14Aで製造へ
Appleは2025年12月にIntelと予備的な製造契約を締結していたことが報じられていますが、対象となる具体的なチップは明らかにされていませんでした。今回、Jukan氏がGFHK(GF Holdings)の月例カンファレンスコールの内容を引用する形で、対象となる2製品と採用プロセスについて言及しています。
Appleは2023年にIntelとのチップ協業を一度終了させた経緯がありますが、2年あまりでの方針転換となり、AI需要がもたらしたファウンドリー市場の逼迫がいかに深刻かがうかがえます。
M7は2027年末、A21は2028年末に量産入りの見通し
GFHKによると、MacBook向けのApple M7はIntel 18A-Pプロセスを採用し、2027年末までに量産が開始される見通しとのことです。一方、iPhone向けのApple A21についてはIntel 14Aプロセスを採用し、2028年末までに量産入りが見込まれています。
なお、Intel 18A-Pは2025年に量産が開始されたIntel 18Aの改良版にあたるプロセスで、Intel 14Aはその次世代の先端ノードに位置付けられています。Apple側はいずれも投入時期から見て最先端のノードを選ぶ形となり、TSMCのN2/A16世代に相当するプロセスへの切り替えとなります。
背景にはTSMCの供給逼迫と政治的圧力
AppleがIntel Foundryへの委託に踏み切る背景としては、AIインフラ向けの需要拡大によってTSMCの先端プロセスの生産能力が逼迫し、Apple向けの製造枠を十分に確保しにくくなっていることが挙げられます。実際、AppleはAI関連チップの旺盛な需要によりMacBookやiPhoneの製造コストが上振れしており、製品価格への転嫁も進められています。
加えて、Wall Street Journal紙によるとトランプ大統領がAppleのTim Cook CEOに対しIntelの活用を直接働きかけたと報じており、米国政府が推進する国内製造強化の方針との関連も指摘されています。仮にAppleの採用が現実となれば、Intel Foundryにとっては最大級の外部顧客獲得となり、NVIDIAとの協業に続く実績として他のファブレス顧客の獲得にも追い風となる公算が大きいです。
なお、TSMC逼迫によるApple製品の製造コスト上昇は円安進行と相まって日本国内のiPhone・MacBook価格を押し上げる要因となっており、Intel活用で生産能力が確保されれば、こうした価格上昇圧力の緩和につながる可能性があります。

