AMD Zen5 EPYCの一部仕様が判明。Zen5モデルは最大600WのTDPに。

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AMDのZen5搭載EPYCの一部仕様がリーク。Zen5は最大600WのTDP、Zen5cは3nm採用で最大192コア搭載

AMDではサーバー・データセンター向けCPUであるEPYCシリーズの最新モデル、EPYC Genoaは好調な売上を記録しており、この勢いを絶やさないためにも2024年を目途にZen5アーキテクチャーを採用したEPYC Turinの投入を計画していますが、今回このEPYC Turinに関する一部仕様情報が明らかになりました。

リーク情報は中国のWeiboから登場しており、AMD社内で開示されたロードマップを基にされているようです。

Zen5搭載のEPYC Turin-Classicは最大128コアに増強。TDPも600Wに

EPYCの標準的なモデルであるZen5搭載のEPYC TurinについてはTurin-Classicと言う名称で呼ばれているようです。このCPUでは従来までのCPUと同じく各CCDには8コアのCPUを搭載するものの、搭載するCCDの数は最大16基搭載されており、コア数は128コア、スレッド数は256になります。また、消費電力については500Wが標準的になるものの、一部モデルでは600Wにまで達するようです。

EPYC Turin-Classicをベースに3D V-Cacheを搭載したモデル、EPYC Turin-Xについても計画されておりこのモデルでは最大1535MBのキャッシュ容量を持つ仕様になるようです。

Zen5c搭載EPYC Turin-Denseは最大192コア。 キャッシュ容量は384MB

AMDのライバル、IntelではMeteor Lakeから搭載されるE-CoreでアーキテクチャーをCrestmontと呼ばれるものに一新し、それらを最大144コア搭載したSierra Forestの投入を計画しています。これは主にクラウドコンピューティング向けをターゲットにするとともにArm系CPUもライバルに据えた存在なのですが、AMDはこのSierra Forestに被せる形で超多コアCPUのEPYC Turin-Denseを計画しています。

このEPYC Turin-DenseではZen5に対してスリム化とTSMC 3nm採用による小型化を実現したZen5cが搭載され、各CCDには16コアを内蔵し、そのCCDを12基搭載する事でCPU全体のコア数は最大192コア、384スレッドを実現しています。なおL3キャッシュはCCD辺り32MBでZen5と同じですが、CCDの数が減っているため最大384MBに設定されています。

Zen5+AIコアを搭載したTurin-AIも準備中。

AMD 12C Zen 5 Strix on AM5: R9 8900G instead of 8900? (+ Turin-AI Update) – YouTube

EPYC Turinに関しては上記の他にAI向け処理性能を付与したEPYC Turin-AIも準備していることがMoore’s Law is Deadで明らかにされています。

このEPYC Turin-AIではEPYC Turin-Classicと同じくソケットSP5を利用するもののCPUを搭載するCCDの替わりにAI用チップレットを2~6個ほど搭載する事が可能のようです。このAI用チップレットは1個あたり246~310 TOPsほどで性能的にはRTX 3090並みとなっています。ただ、これを6個搭載するモデルでは1700 TOPs程度となり、Ampere A100に近い性能が期待できるとのことです。

なお、このEPYC Turin-AIはNVIDIAのHopperなどがライバルではなくIntelのSapphire RapidsやGranite Rapidsに競合するために投入されるようで、AMDとしては1基のAIチップレットを搭載するだけでGranite RapidsのAI処理性能を上回りつつCPU性能も高い製品として優位性をアピールするものと見られています。

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