NVIDIA Blackwell GPUに不具合が発覚し最低3ヶ月遅延。GeForce RTX 5000シリーズにも影響?

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NVIDIA Blackwell GPUに不具合が発覚し3ヶ月程度延期に。GeForce RTX 5000シリーズにも影響?

NVIDIAは2024年3月に世界最強のデータセンター向けGPUとしてBlackwellアーキテクチャーを搭載したB100 GPUとB200 GPUを発表し、アメリカで7月29日に開催されたSIGGRAPHにおいて、NVIDIAはBlackwell B100およびB200のサンプル出荷を開始したことを明らかにしていました。そのため、近いうちにこのB100やB200の量産が開始され、多くの顧客に出荷されると見られていました。

しかし、The InformationによるとNVIDIAはこのBlackwell GPUに設計上の欠陥が見つかった可能性があり、少なくとも3ヶ月程度は出荷が遅延する可能性が出てきているようです。

TSMCなどでBlackwell GPUの製造に携わる関係者からの情報によると、TSMCはここ数週間、Blackwell GPUの大規模量産を開始するための準備を進めていたのですが、B200で用いられている2つのGPUを繋ぎ合わせる部分の設計に何かしらの不具合が見つかり、対策を講じるために一時的に生産が停止される可能性があるようです。

すでにNVIDIAは主要な顧客へ出荷が遅れる通知を送り始めており、Microsoft関係者によるとBlackwell B200 GPUやGB200 GPUなどBlackwellアーキテクチャーを採用するGPUは3ヶ月以上納期が遅れる可能性があることを明らかにしています。

今回、欠陥が見つかった箇所は「2つのGPUを繋ぎ合わせる部分」と言われていますが、Blackwell B200 GPUではパッケージ内にB100を2つ備え、2つのGPUを「NV-HBI」と呼ばれる10TB/sの超高速通信が可能なインターフェースで接続することで1つのGPUとして振る舞える仕様になっており、今回の欠陥はこの「NV-HBI」に関わっている可能性がありますが、他に問題が無いのかなどは明らかになっていません。

なお、この出荷延期によりNVIDIAは不具合が解消されると見られる2024年秋以降にB200およびGB200を最優先で生産すると考えられています。そのため、仮にGeForce RTX 5000シリーズに使われるGPUがB200などと同じTSMC N4Pで製造される場合、優先順位が下げられることになります。そのため、最悪の場合はGeForce RTX 5000シリーズの当初計画されていた2025年1月発表、発売からBlackwell GPUの製造が延期された分だけGeForceも発表、発売が延期される可能性があります。つまり、ゲーミング向けGeForceにも影響を与える可能性があるということです。

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NVIDIAのBlackwell GPUはNVIDIAの収益を支える主力製品であるため、仮に遅れる場合、持てるすべてのリソースを注ぎ込んででも生産を挽回すると考えられます。そのため、もしTSMCの生産枠がGeForce RTX 5000シリーズ向けGPUと共用であれば、確実に後回しにされるため、2025年1月の発表、発売も危うくなります。一般消費者にとっては、このGeForce RTX 5000シリーズはGDDR7搭載など期待の高い製品であるため、Blackwell GPU以上にどうなるのか、その動向が心配されます。

ソース

NVIDIA’s New AI Chip is Delayed, Impacting Microsoft, Google, Meta | The Information

https://www.theinformation.com/articles/nvidias-new-ai-chip-is-delayed-impacting-microsoft-google-meta

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