GeForce RTX 5090 の供給不足と価格高騰にBTOメーカーも苛立ち。流通段階で高値取引が横行
NVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズの最上位モデルであるRTX 5090は、2025年1月30日の発売以来、世界各国で供給が極めて限定的であり、発売から約2か月が経過した3月中旬時点でも、日本を含む全世界で深刻な入手困難が続いています。そのため一般消費者だけでなく、転売目的の購入希望者も参入することで、通常よりさらに入手が困難となっています。
今回のRTX 5090に関しては、一般消費者よりも比較的安定して供給を受けられるはずのBTOメーカーですら入手が困難な状況になっているようです。アメリカを拠点に活動する大手BTOメーカー「PowerGPU」のCEOであるJese Martinez氏は、RTX 5090が流通段階ですでに高値取引されている実態を明らかにしました。
AMD inventory vs Nvidia inventory pic.twitter.com/6ZYC1vdQ5a
— PowerGPU (@PowerGPU) March 14, 2025
PowerGPUの公式Xでは、AMDのRadeon RX 9070 XTが潤沢に在庫されている一方で、NVIDIA製グラフィックスカードが全く供給されない状況を皮肉る投稿をしていますが、同時にMartinez氏はRTX 5090の供給不足や流通価格について以下のように述べています。
GeForce RTX 5090は本当に入手が難しく、我々のようなシステムインテグレーターでも発売から非常に限られた数しか手に入れることができませんでした。最初の入荷には約2～3週間かかり、現在（3月中旬）に至っては、卸売業者から非常に高額で提供されています。具体的には、RTX 5090の比較的低スペックなモデルでも1枚あたり3,050～3,100ドルという価格を提示されています。
Jese Martinez -PowerGPU CEO
通常BTOメーカーは大量仕入れを行うことで安定した供給ルートを持っており、過去のマイニング需要のピーク時でもBTOメーカーがグラフィックスカード不足の影響をあまり受けずに済んでいました。しかし今回はその状況が大きく異なり、卸売業者がBTOメーカーに対しても転売価格で提示しているという異常な状況が発生しているようです。
中国で GeForce RTX 5080 や RTX 5070 の供給が正常化？ 日本でも近々普通に買えるようになるが価格は高止まり傾向？
GeForce RTX 5000シリーズの中でも、RTX 5080やRTX 5070など他のモデルは、中国などの市場ではすでに正常な供給状態へと回復しつつあります。しかしRTX 5090に関しては2月中旬にGB202 GPUがAIBパートナーへ大量供給されたにもかかわらず、なぜか市場在庫が不足するという異例の状況が続いています。その背景として、Martinez氏が指摘するように、一部の卸売業者が意図的に供給量を抑制し、高額転売を行っている可能性が浮上しています。
GeForce RTX 5000 シリーズの出荷台数はRTX 4090の2倍に留まる？ NVIDIAは供給や価格改善に向けて取り組む方針。
NVIDIAはこうした問題への対策を講じると表明していますが、RTX 5090の供給状況や市場価格が今後改善されるかどうか、引き続き注目が集まっています。
コメント
コメント一覧 （3件）
AMDとIntelはこの機を逃さないと思う。
中間の業者が高値で売りさばける旨味を知っちゃったか、自分たちの卸した商品がおおよそ2倍の価格で転売されてるんだもんね
40シリーズの時には30シリーズが併売してたから40シリーズの流通が少なくても均衡がとれて在庫がダブついていた、でも今回の50シリーズは40シリーズ早々に打ち切った上に初回の流通量が少なすぎたからね
NVIDIAがGDCのブリーフィングで出してたあのグラフは、40シリーズの裏には見えていない30シリーズがあるわけで……
今更余ったGB202を転用したところで遅すぎた
もう5000シリーズは不買で良いんじゃないか？
革ジャンにも、ピンハネしてる卸売にも少しばかりわからせないといかん。
あとAMDは同じように高値で販売するだろうから、目くそ鼻くそ。
IntelはＣＰＵで懺悔することばかりだから、せめてＧＰＵでは善戦して欲しい。