Intel 800シリーズチップセット各モデルの詳細が判明。仕様は700シリーズから大きく変わらず

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【リーク情報確度:3】

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Intel 800シリーズチップセット各モデルの詳細が判明。仕様は700シリーズから大きく変わらず、オーバークロックもZ890のみ対応

Intelでは2024年10月に次世代デスクトップ向けCPUのArrow Lake-Sのハイエンドモデルを最初に投入し、このCPUと同時に800シリーズチップセットを搭載したハイエンドマザーボードのZ890が同時発売されます。ただ、この後2025年初頭からはエントリーモデルまでラインアップが拡充され、マザーボードもW880やQ870、B860とH810などラインアップが充実しますが、今回この800シリーズチップセットを搭載する各マザーボードの仕様のリーク情報が登場しました。

IntelのArrow Lake-SではソケットがLGA1700からLGA1851に変更されるため、新しい800シリーズチップセットが投入され、これに伴いマザーボードは新たに合計5つのモデルが設定されます。

全モデル共通の仕様としては、PCIe Gen 5とThunderbolt 4、USB4に対応するほか、従来までサポートされていたDDR4はなくなり、全モデルDDR5対応となります。

スクロールできます
チップセット名Z890W880Q870B860H810
総IOレーン(CPU+PCH)60 (26+34)60 (26+34)56 (26+30)45 (21+24)33 (17+16)
総PCIeレーン数4848443424
CPU TB4/USB4ポート22211
チップセット PCIe Gen4レーン242420148
SATA III (6 Gbps) レーン88844
USB2ポート1414141210
USB3.2 (20G) ポート55420
USB3.2 (10G) ポート1010842
USB3.2 (5G) ポート10101064
IA & BCLK OCYesxxxx
メモリOCYesYesxx
CPU PCIe 5.0 レーン1×16 + 1×42×8 + 1×41×8 + 3×41×16 + 1×41×16
CPU PCIe 4.0 レーン1×41×41×400
メモリチャンネル/DPC2/22/22/22/22/1
ECCxxxx
同時ディスプレイ数44443
PCIE RAID 0/1/5/10xx
SATA RAID 0/1/5/10x
Intel vProxxx

800シリーズチップセットを搭載マザーボードは合計5つのモデル存在しますが、この中でコンシューマー向けモデルとなるのはZ890とB860、H810の3モデルとなり、LGA1700ソケット世代では存在していたH670とH770の後継は導入されません。また、W880とQ870はエンタープライズ向けモデルになっていますので、この記事では前者の3モデルを中心に解説します。

なお、コンシューマー向けとエンタープライズ向けモデルの違いとしては、Intel vProやEECへの対応などになっています。

Z890マザーボード

Z890マザーボードはArrow Lake-Sと同時に登場するハイエンドマザーボードで、先代のZ790に比べるとCPUと直接接続されるPCIe Gen 5レーンが1×16に加え、新たに1×4レーンが追加されています。これによりPCIe Gen 5対応グラフィックカードを使いながら、PCIe Gen 5対応NVMe SSDの使用が可能になります。

チップセット側のPCIeレーンは先代のZ790ではPCIe Gen 4が20、PCIe Gen 3が8で合計28レーンを備えていましたが、Z890ではすべてPCIe Gen 4となる代わりにレーン数は合計24レーンに若干減らされています。ただ、CPU側のPCIeレーンを合わせるとZ890もZ790/Z690も48レーンとなっており、合計のレーン数は同じになっています。

USBやSATA関係はZ890はSATA IIIを8つ、USB 3.2 20Gbpsが5つと10Gbpsと5Gbpsが10個ずつ備えていますが、この辺りはZ790から変わりありません。

なお、このZ890はハイエンドモデルと言う事で800シリーズとして唯一CPUオーバークロックに対応します。AMDではCPUオーバークロックはエントリーモデルのA620以外では対応している一方で、Intelは依然としてCPUオーバークロックは最上位モデルにのみに限定する姿勢を崩していないようです。

チップセットZ890Z790Z690
CPU : PCIe Gen 51×16 + 1×41×16 or 2×81×16 or 2×8
CPU : PCIe Gen 41×41×41×4
チップセット: PCIe Gen 4242012
チップセット: PCIe Gen 3816
合計PCIeレーン数484848

B860マザーボード

B860マザーボードは2025年1月開催のCES 2025で正式発表され、ほぼ同時に発売される予定になっているミドルレンジ向けマザーボードで、PCIe Gen 5レーンはZ890と同じく1×16と1×4構成ですが、CPUと直接接続されるPCIe Gen 4レーンは廃止されています。先代のB760に比べるとPCIe Gen 5対応グラフィックカードを使いながら、PCIe Gen 5対応NVMe SSDの使用が可能になるなど仕様が若干向上しています。

チップセット側のPCIe Gen 4レーンは合計14レーンで、B760のPCIe Gen 4を10レーン、Gen 3を4レーンに対してすべてのレーンがPCIe Gen 4化されているため、こちらもスペックアップになっています。

ポート類はThunderbolt 4/USB 4は1つで、SATA IIIが4つ、USB 3.2 20Gbpsが2つ、10Gbpsが4つと5Gbpsが6つなどミドルレンジモデルとして十分な拡張性を有していますが、先代モデルと比べるとUSB 4が追加されているだけで、他に違いはありません。

オーバークロックはCPUはサポートされていませんが、XMPなどメモリーオーバークロックのみサポートされます。

チップセットB860B760B660
CPU : PCIe Gen 51×16 + 1×41×161×16
CPU : PCIe Gen 41×41×4
チップセット: PCIe Gen 414106
チップセット: PCIe Gen 348
合計PCIeレーン数343434

H810マザーボード

H810マザーボードはLGA1851対応マザーボードの中でエントリーモデルとしてラインアップされるモデルになっています。仕様としてはCPUと直接接続されるPCIeはすべてGen 5でグラフィックカード用に2×8に加え、NVMe SSD用に1×4レーンが用意されています。これは先代のB610の1×16と比べると4レーンほど増えており、こちらもPCIe Gen 5対応GPUとNVMe SSDが同時利用できるようになっています。

チップセット側のPCIeはすべてPCIe Gen 4となり8レーン確保されており、先代のPCIe Gen 3を8レーンであったため、より高性能なNVMe SSDの使用が可能になるなど比較的大きなスペックアップが図られるなど使い勝手が向上しています。

チップセットH810B610
CPU : PCIe Gen 51×161×16
CPU : PCIe Gen 4
チップセット: PCIe Gen 48
チップセット: PCIe Gen 38
合計PCIeレーン数2424
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IntelのArrow Lake-Sに対応するマザーボードラインアップは合計3モデルで、H770の後継は導入されず廃止となるようです。ただ、PCIeレーン数や機能を見ると3モデル構成でもモデル間でギャップが空きすぎているとは言えないため発売当初はこの構成でも特に問題無いと言えます。なお仕様を見るとZ890やB860は先代のモデルとほとんど変更がなく、PCIe Gen 5のレーンがNVMe SSD分増えたほか、PCIe Gen 3が無くなった代わりにPCIe Gen 4になっている事が大きな違いになっています。

一方で、エントリーモデルはすべてPCIe Gen 3だったものがGen 4に置き換わるなどかなりの強化がされているため、エントリーモデルでもゲーミングPC用途であれば十分な機能があり、コストパフォーマンスに優れたモデルとなりそうです。

補足情報

Intel 800シリーズチップセットはArrow Lake-Sと同時に投入される最新チップセットになっており、Z890、B860、H810の合計3モデルが各社マザーボードメーカーより発売されると見られています。仕様面では従来までサポートしていたDDR4は廃止され、すべてDDR5搭載となります。また、PCIe Gen 3レーンは廃止され、すべてPCIe Gen 4になるなど新CPU登場に伴い近代化が図られています。

製品ジャンルメーカー製品名発売予定時期
マザーボードIntel800シリーズチップセット2024年10月から
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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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