NVIDIAがGeForce RTX 4060 Tiの価格下落を避けるため供給を制限へ。

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NVIDIAがGeForce RTX 4060 Tiの価格下落に歯止めをかけるために供給を制限

NVIDIAのGeForce RTX 4060 Tiは2023年5月24日に発売されたものの、VRAMが8GBであったり、バス幅が128-bitとエントリーモデルを彷彿とさせる仕様になっています。性能面でも先代のRTX 3060 Tiを上回るもののRTX 3070には全く届かないにも関わらず発売時の価格は7万円に迫るなど価格と性能のバランスが非常に悪く、一部量販店は発売日の入荷を見送る事態となったり、日本では深夜販売を行ったもののたった1人しか現れなかった事が世界中で話題となるなど評判が非常に悪いグラフィックカードになっています。

そんな、GeForce RTX 4060 Tiですが、売れていないためか価格の下落が激しく、日本では発売当初は6.9万円前後が最安値だった価格が、たった2ヵ月で5.9万円と15%の値下げが見られています。この値下げの動きは海外でも見られているのですが、NVIDIAではRTX 4060 Ti自体の価格を維持する事や、値下げが他のグラフィックカードの値下げに波及する事を防ぐためにGeForce RTX 4060 Tiの供給を減らしている事が中国のBoard Channel Forumにて明らかにされています。

Board Channel Forumによると、NVIDIAではRTX 4060 Tiの減産を行い、意図的に在庫の不足を作り出しているとのことで、実際に中国では既にこの供給制限の影響が出ており、発売時の定価は3199人民元だったモデルが、在庫不足によって需給バランスが崩れた事で価格が3299人民元と定価を上回る金額で販売されはじめているとのことです。

日本においてはこの供給減少による値上げと見られる動きは見られてはいないのですが、6月19日に59,800円に値下げされて以来、この価格から全く動いていない状態になっています。

この価格でも販売ランキングを見ると最上位が51位とあまり売れていない事が伺えるのですが、全く価格が動いていない事から日本においてもRTX 4060 Tiについては若干仕入れが難しくなっている可能性はありそうです。

ただ、このGeForce RTX 4060 Tiの供給減少ですが、同じ様な事はRTX 4070でも過去に起こっているのですが生産を減らしても既に出回っている在庫量が多い事から価格への影響は小さかったです。今回のRTX 4060 TiについてはRTX 4070以上に売れていない事を考えると、価格が大きく値上がりするという事は考えにくいのですが、NVIDIAの思惑通りRTX 4060 Tiはこれ以上は安くなりにくくなるとも考えられます。

ちなみに、RTX 4060 Tiよりコストパフォーマンスが高いRTX 3060 Tiは最安値は5万円を切っていましたが、現在は5.2万円が最安値となっており徐々に値段が上がり始めています。RTX 3060 TiについてはRTX 4060 Tiの発売に伴い生産規模がかなり縮小していると考えられるため、DLSS 3.0やAV1エンコードなどに興味がない方でコストパフォーマンスを重視したい方はRTX 3060 Tiを早めに購入することをおすすめします。

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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