10月8日に国内で発売されるXperia 10 VIIIは、負荷をかけ続けると性能が落ちるようになり、同じチップを積む先代のXperia 10 VIIにはなかった弱点を抱えていることが実機レビューで明らかになりました。
Xperia 10 VIIIは負荷が続くと性能が最大24%低下。同じチップの先代では起きず
Xperia 10 VIIIは8月25日に発表されたソニーのスタンダードモデルで、チップのSnapdragon 6 Gen 3や8GBのメモリ、5,000mAhのバッテリーに加え、本体の寸法と重さも先代のXperia 10 VIIと同じです。そのXperia 10 VIIは、Notebookcheckのレビューで動作の遅さが短所とされる一方、長い電池持ちと負荷が続いても性能が落ちないことが長所に挙げられていました。
しかし、Xperia 10 VIIIの欧州版では、3DMarkのストレステストの安定度は75.7〜86%で、99%台だったXperia 10 VIIを大きく下回りました。Xperia 10 VIIでは20回続けても速さがほとんど変わらなかったのに対し、Xperia 10 VIIIは負荷が続くと性能が最大24%落ちるようになっています。
| 3DMarkストレステストの安定度 | Xperia 10 VIII | Xperia 10 VII |
|---|---|---|
| Wild Life | 80.1% | 99.8% |
| Wild Life Extreme | 75.7% | 99.6% |
| Steel Nomad Light | 86% | 99.1% |
一方で、1回だけ測るベンチマークのスコアは3DMark Wild Life Extremeで867と、876だったXperia 10 VIIとほぼ同じで、3Dテスト中の消費電力も4.66Wと4.68Wで変わりません。チップの性能も、熱のもとになる消費電力も同じため、性能が落ちる原因はチップではなく、Xperia 10 VIIIの本体が熱を逃がす力か、性能を絞り始める設定のどちらかにあると考えられます。
電池持ちは約4時間短く2世代前の水準に。スピーカーの音量も先代に届かず
さらに、電池持ちも後退しており、画面を150cd/m²にしてWi-Fiでウェブを見続けるテストでは19時間50分と、23時間51分だったXperia 10 VIIより約4時間短く、2世代前のXperia 10 VIの19.7時間と同じ水準になりました。同じ明るさでの待機時の消費電力も0.949Wから1.211Wへ増えています。ただ、通話、ウェブ、動画、ゲームの4項目で測るGSMArenaのテストでは総合の駆動時間が13時間37分とXperia 10 VIIを40分上回っており、伸びの大半は動画再生で、通話とゲームは短くなっています。
スピーカーも、ソニーは音量が15%上がったと説明していますが、今回のレビューでは低音の不足感が小さくなった一方で、最大音量は88.7dBから87dBへ下がっています。GSMArenaも、音はクリアになったものの音量は下がったと評価しています。
画面の明るさとストレージ速度は向上。国内価格は約3割高い9万9,000円に
一方で、良くなった点もあり、画面は全体を白く光らせた状態で820cd/m²から1,522cd/m²へ約1.9倍明るくなり、直射日光の下でも読みやすくなったとされています。内蔵ストレージの読み書きも約1.9倍速くなりました。
| 項目 | Xperia 10 VIII | Xperia 10 VII |
|---|---|---|
| Wi-Fiブラウジングの電池持ち | 19時間50分 | 23時間51分 |
| 待機時の消費電力(150cd/m²) | 1.211W | 0.949W |
| スピーカーの最大音量 | 87dB | 88.7dB |
| 画面の明るさ(全白) | 1,522cd/m² | 820cd/m² |
| ストレージの連続読み込み | 1,915MB/s | 1,022MB/s |
| ストレージの連続書き込み | 1,802MB/s | 973MB/s |
| ソニーストア価格 | 9万9,000円 | 7万4,800円 |
しかし、国内価格は10月8日発売のソニーストア版が9万9,000円と、7万4,800円だったXperia 10 VIIから約3割にあたる2万4,200円上がります。ソニーは価格について、メモリや部材の高騰が続いており、10万円以内に収めるのがやっとだったと説明しています。
もともとXperia 10シリーズは、設計がほぼ同じ遅いチップを3世代使い続ける代わりに、負荷をかけても性能が落ちない安定性と長い電池持ちを得てきました。Xperia 10 VIIIは価格が上がっても遅さはそのままで、引き換えに得ていたこの2つが後退したことになります。
そのため、Xperia 10 VIIを使っているなら買い替える必要はなく、新しく買う場合も、Xperia 10 VIIのほうが安いうえに負荷が続くと性能が落ちる弱点がありません。ただ、そのXperia 10 VIIはソニーストアでの入荷が終わり、キャリアでも在庫のある店が限られています。


