AMD Ryzen 9 9950XのPPT無制限でのベンチマーク登場。320WでCore i9-14900Kを40%上回る

AMD Ryzen 9 9950XのPPT無制限でのベンチマーク登場。320Wでも温度は80℃、性能はCore i9-14900Kを40%上回る

AMDのRyzen 9000シリーズの中で最上位モデルのRyzen 9 9950Xは定格での動作で先代のRyzen 9 7950Xを28%上回る性能を発揮し、Core i9-14900Kに対しては34%上回るなど非常に高い性能を発揮している事が明らかになっていますが、今回このRyzen 9 9950Xを電力無制限で動作させた際のベンチマーク結果が登場しました。

ベンチマークは定格動作時と同じくAnandtechの掲示板に掲載されており、ES品のRyzen 9 9950Xを水冷で冷却した状態で計測されています。

設定はCPUが使える最大電力を無制限にした状態での計測に加え、定格をCore i9-14900Kと同じ最大253Wのまま動作クロックを全コア5.5 GHzに固定した状態の2つのケースで計測が行われています。

Ryzen 9 9950Xが使える最大電力のPPTを無制限にした設定ではCPUは動作クロックは5.6 GHzで動作し、消費電力は最大320W消費しています。しかし、温度は80℃と低く、Ryzen 9 7950Xの様に95℃に張り付く事は無いようです。この時のBlenderベンチマークの結果は368ポイントを記録しており、先代のRyzen 9 7950Xに対しては最大30%高いスコアを記録し、Core i9-14900Kに対しては最大40%超える性能を記録しています。ただし、定格状態のRyzen 9 9950Xに対して消費電力は40%上がっているものの、性能は最大5%向上となっているため、定格以上の電力を与えても性能の伸びは少ないようです。

PPT 253Wで全コアを5.5 GHzに固定する設定ではCPU温度は最大61℃で推移し、同じ消費電力を使うCore i9-14900Kに対してはPPT無制限時と同じ最大40%高い性能を発揮しており、Intel Raptor Lake Rereshに対して電力効率が大きく上回っている事が明らかになっています。

今回のベンチマークはES品が用いられているため、市販版ではより高い動作クロックと高い性能が期待できると言えるため定格時ではRyzen 9 7950Xに対して30~35%程度、Core i9-14900Kに対しては35~40%程度上回る性能が期待できるなどRyzen 7000シリーズ登場時より期待が持てるCPUになっています。