Intel Core i9-14900Kは爆熱だが性能は向上せず。電力407W、温度は118.6℃を記録。

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Intel Core i9-14900Kのレビューでリミッター解除状態だと消費電力は最大407W、温度は最高118.6℃と過去最高値を記録?

Intelでは2023年10月17日より第14世代デスクトップ向けCPUであるRaptor Lake Refreshを発売しました。このCPUは名前の通り、先代のRaptor LakeのRefresh版という事で小改良版にあたり、Core i7-14700Kでは先代のCore i7-13700Kに比べてE-Coreのコア数が増えていますが、他のモデルでは動作クロックの向上などの変更に留まっています。

今回、このRaptor Lake Refreshの中で最上位モデルにあたるCore i9-14900Kのレビューが発売後に各レビューサイトに掲載されたのですが、TechPowerUPで記録された各種、消費電力や温度で強烈な値が記録される一方で、オーバーオールのパフォーマンスが先代のCore i9-13900Kやi9-13900KSに比べてほとんど向上していない事が明らかになりました。

Intel Core i9-14900K Review – Reaching for the Performance Crown | TechPowerUP

TechPowerUPがまとめたレビューにおいて、Core i9-14900Kのパフォーマンスはレンダリングやオフィスなどをまとめたオーバーオールの結果の他に、レンダリング、ゲームでのパフォーマンスなどにおいて先代の最上位モデルであるCore i9-13900KSに比べてほとんど差が無いことが明らかになっています。

この結果は標準仕様のまま利用した際も、全コア5.5 GHzにオーバークロックしたケース、そして電力制限をすべて解除した状態でもCinebench R23のレンダリング時のパフォーマンス以外は2%以内の差と誤差レベルに留まっています。

一方で、CPUがフルロードで動作時の温度については標準仕様状態であれば先代のCore i9-13900Kを10℃近く下回るなど良好なのですが、オーバークロックや電力制限を解除などを行うと豹変し、全コア5.5 GHzにオーバークロックした状態では104.9℃、電力制限を解除した状態では118.6℃とここ最近のCPUとしては見た事が無いような温度を記録しています。

Raptor Lake Refresh用にCPUを最大115℃で動作させる設定がMSI製マザーボードで登場予定

なお、このRaptor Lake Refreshではサーマルスロットリングの開始温度を従来までの100℃から最大115℃まで設定する事が可能になっています。ただ、この結果を見る限りオーバーシュートして120℃に迫る温度まで上がっている事が確認できます。

温度が高いという事は消費電力も高いと言う事になるのですが、Core i9-14900Kでは標準仕様でも先代のCore i9-13900Kより6Wほど高い消費電力が記録されています。これは動作クロック向上によるものと考えられています。

一方で、5.5 GHzへのオーバークロックでは最大331Wになっており、こちらはCore i9-13900KSの355Wを下回る値にはなっていますが、電力制限を解除すると最大407Wにまで上がっておりコンシューマー向けCPUで液体窒素を用いらない状態では恐らく過去最高の消費電力であると見られています。

Intel Core i9-14900KをはじめとするRaptor Lake Refreshについては日本では円安の影響により価格が先代より上がっている他、海外では今回紹介したレビュー結果と同じく性能がほとんど変わっていない点をかなり突かれた内容になっており、評判は決して良いとは言えないです。

今回登場したRaptor Lake Refreshについては本来はMeteor Lake-Sが登場するはずでしたが開発中止により急遽投入されたモデルになっています。これぐらいの性能差であれば出す必要もないとも言えそうですが、現時点では次に登場するArrow Lakeは2024年12月頃とも言われているため、Intelとしては売上はもちろんの頃、Zen 5の登場が控えている事やブランド認知度が下がってしまう事を危惧して無理やり第14世代デスクトップ向けCPUとしてRaptor Lake Refreshを投入したと言えるような出来になっています。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (3件)

  • 簡単で言うと「電力特性の悪い13900KS」だなコレ
    14700Kも性能が13900Kになったけど消費電力も13900K並になっていて期待外れとしか……

  • 今から組む人にはB650で2026年まで狙えるAM5勧める流れが増えるねこりゃw

  • 解ってはいたけど下2桁を50にする(13X50)ぐらいで良かった程度の変化
    Skylakeを思い出すような
    けど次がほぼ決まってる分それよりはマシか

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