Computex 2026のデモ中、Qualcommのロボット向け基盤を搭載したヒューマノイドロボットが崩れ落ちる映像が拡散し、Qualcommは、この転倒が通信の一時的な不具合に伴う設計上の安全停止だったと説明しています。
Qualcommのデモ中に崩れ落ちるヒューマノイドロボット
Dragonwing IQ10 Robotics Reference Design(RRD)は、2026年6月2〜5日に台北で開催されたComputex 2026に合わせてQualcommが公表したロボット向けの参照設計で、最大700 TOPSのAI性能と18基のQualcomm Oryon CPUコアを備えます。
Robot powered by Qualcomm’s new AI chip dies mid-presentation
by u/SuggestionMission516 in singularity
この発表の場で実機として登場したのが、パートナーであるNEURA Roboticsのヒューマノイド「4NE-1」ですが、デモの最中に突然、崩れ落ちるように倒れ、その後、スタッフが布でロボットを覆って運び出す事態となりました。
この出来事自体は2026年6月上旬に発生し、複数のメディアも転倒したことを報じていましたが、その後、動画が公開されると、倒れ方や転倒後に手を上げる動作などが話題となり、7月末にSNS上で広く拡散しました。
加えて、この拡散を受け、Qualcommは転倒に至った理由を説明しており、同社によると、通信の一時的な不具合によってプロトタイプ機に障害が発生し、制御されたシャットダウンが作動したとのことです。また、崩れ落ちるような倒れ方についても、周囲を守るために身を低くする設計によるもので、設計どおりの挙動だとしています。
ロボティクスが重要となるQualcomm
QualcommとNEURA Roboticsの提携は2026年3月に公表されており、2026年6月10日にNEURAが発表した総額最大14億ドルの大型資金調達(シリーズC)には、Qualcommも出資者として名を連ねています。
Qualcommは4NE-1向けにチップを供給する取引先であると同時にNEURAの出資者でもあり、今回倒れたロボットは顧客企業の製品であると同時に、自社が資本参加する企業の製品でもあります。そのため、今回の説明は当事者としての立場から出されたものと見られます。
なお、Qualcommの主力事業はスマートフォン向けSoCですが、2026年上半期のスマホ向けSoC出荷は前年同期比15%減で、中でもQualcommは25%超の減少と急落しています。こうした中、同社は今後の成長が見込まれるヒューマノイドロボットを含むロボティクスを、事業の新たな軸の一つとして強化しようとしています。


