Google Pixel 11 ProとPixel 11 Pro XLで、Wi-Fiにつないだまま画面を消して置いておくだけで、電池が1時間に2.5〜3%減るという報告が出ています。ただ、症状が出るのは一部のWi-Fi 6ルーターにつないだ場合で、ルーターを別の機種に替えると収まっています。
Google Pixel 11を一部のWi-Fiルーターにつなぐと待機中の電池消費が増える
Google Pixel 11シリーズは8月20日に国内で発売された機種で、モデムがサムスン製からMediaTek製へ切り替わっています。発売後は9月初めから5G表示のまま通信が止まる症状が報告されています。
これに加えて、Googleの公式コミュニティでは8月31日から、Pixel 11 Proの電池使用量でWi-Fiが最上位になり、一晩で約45%減ったといった投稿が複数の利用者から出ています。Pixel 11 Pro XLの利用者が電池統計アプリのBetterBatteryStatsで測定した結果によると、スマートフォンは画面を消すとCPUを休ませて電池の消費を抑えますが、Tenda製のルーターにWi-Fi 6(802.11ax)でつないだ状態では、Wi-Fiの受信でCPUが起こされた回数が毎分約135回に達しています。このため待機状態へ移れなかった時間の割合が59〜67%にのぼり、電池が1時間あたり2.5〜3%減っていたとのことです。
サムスン製からMediaTek製へ切り替えたモデムについてGoogleは「Google Pixel史上最も省電力性に優れたモデム」とうたっていますが、モデムが担うのはモバイル通信で、Wi-FiとBluetoothは別の無線チップが処理しています。今回CPUを起こし続けているのはこのWi-Fi側のため、モデムの変更が原因ではなく、モデム向けの修正が入っても直らないとみられます。
実際に、同じルーターの5GHz帯をWi-Fi 5(802.11ac)に落とすと、CPUが起こされる回数は毎分2.4回、待機状態へ移れなかった時間の割合も約1%まで下がり、7時間の夜間テストでも消費は1時間あたり約1%に収まっており、Wi-Fi 5でもリンク速度は866Mbps出ているとのことです。
しかし、同じ端末を回線事業者のWi-Fi 6ルーターにつなぐと、Wi-Fi 6のままでもCPUが起こされる回数は毎分5.4回、待機状態へ移れなかった時間の割合は0.8%と正常な値になっています。ほかの利用者からも、TP-Link OmadaやFritz!Boxで同じ症状が出る一方、Asus TUF-AX5400では毎分3〜7回に収まるという報告があります。症状が出たルーターと正常だったルーターはメーカーも内蔵する通信チップも混在しており、この結果からWi-Fi 6そのものが原因ではなく、一部ルーターとの組み合わせで発生していることが分かります。ただし、Pixel 11側のWi-Fi処理とルーター側のどちらに原因があるのかは現時点では特定されていません。
Googleは既知の問題と認めておらず、修正はPixel 11向けの個別更新次第
測定に使われた端末は9月9日にPixel 11シリーズ向けへ配信された更新(ビルド番号CD1A.260905.001.B1)を適用済みで、この更新では直っていません。Googleが既知の問題として認めた記載も見当たらず、原因がGoogle Pixel 11側のWi-Fi処理とルーターのどちらにあるのかも分かっていません。
Pixel 11向けに個別の更新が配信されてきた5Gの通信停止や起動直後の温度警告は端末があれば再現できる不具合でしたが、今回の待機消費は症状が出るルーターを用意しないと再現しません。そのため、Googleが症状を確かめて既知の問題に載せるまでに時間がかかる可能性があり、修正時期も見通せません。
待機中の電池の減りが気になる場合は、ほかのスマートフォンのテザリングにつなぎ替えて画面を消したまま30分ほど置き、自宅のルーターにつないだときと減り方を比べてみるのが確実です。仮にテザリングで減りが収まるなら、ルーターの設定で5GHz帯をWi-Fi 5に落とせば待機中の消費は1時間に1%前後まで抑えられます。ただし、同じルーターにつなぐPCやほかのスマートフォンもWi-Fi 6の速度が出なくなるため、Pixel 11の電池持ちを優先するなら、ほかの機器の速度が落ちるなど利便性に関わるため、特に自宅などの場合は小まめに充電するなどの対策の方が取りやすいと感がらえられます。


