Appleは、8月にMac miniで先に登場したM6を積む14インチMacBook Proを発表しました。価格はメモリなどの高騰で6月に値上げされたM5搭載モデルと同じ339,800円からに据え置かれ、性能はCPUとGPUがそれぞれ2コア増えたM6によって、GPUを中心に伸びています。
M6搭載14インチMacBook Proは11月6日発売。値上げ後のM5と同じ339,800円から
M5搭載14インチMacBook Proは、Appleがメモリやストレージの価格高騰を理由に6月25日にMacを値上げした際、16GBメモリ・1TBストレージの標準構成が278,800円から339,800円に上がっていました。その後継として10月27日に発表されたM6搭載14インチMacBook Proは、標準構成も価格も値上げ後のM5搭載モデルと同じで、10月29日に予約が始まり、11月6日に発売されます。
M6は8月にMac miniで先に登場したチップで、CPUとGPUがM5からそれぞれ2コア増えて12コアになり、AppleはM5比でGPUの性能が最大30%、Neural Engineが最大1.9倍高速になるとしています。チップのほかでは新たにWi-Fi 7とBluetooth 6に対応しましたが、2021年から使われている筐体と画面、最大24時間のバッテリー駆動時間、1.55kgの重さ、最大32GBのメモリはM5搭載モデルと同じです。
CPUはスーパーコアが2基に減り、マルチコアの伸びは15%ほどの見込み
M6のCPUは、M5のスーパーコア4基・高効率コア6基から、最上位のスーパーコアを2基に減らし、代わりに高性能コアを4基加えた12コアの構成です。高性能コアが加わった分はマルチスレッド性能に効くものの、シングルスレッド性能はスーパーコア1基の速さで決まるため、大きくは伸びにくくなります。
同じM6を積むMac miniでは、9月に登録されたGeekbench 6の結果で、M5搭載14インチMacBook Proよりシングルコアが約6%、マルチコアが約15%高いスコアを記録しています。M6搭載14インチMacBook ProのCPUも同じくらいの伸びになるとみられ、GPUの最大30%と比べると控えめです。
メモリ帯域の伸びは1割ほどで、16GBはM5と同じ153GB/s
Appleは今回、LLMをローカルで動かす用途も打ち出しており、入力した指示を処理して最初のトークンを出すまでの時間が、M5搭載14インチMacBook Proより最大1.3倍速くなるとしています。ただ、この時間はGPUなどの計算性能で決まる一方、その後に文章を生成する速さは、1トークンを出すたびにモデルの重みをメモリから読み出すため、メモリ帯域で決まります。
M6のメモリ帯域は、24GBと32GBの構成でM5の153GB/sから170GB/sへ1割ほど広がったものの、標準の16GBの構成は153GB/sのままのため、ローカルLLMで文章が出てくる速さは、M5搭載モデルから大きくは変わらないと考えられます。
Bloombergによると、AppleはM6 Pro・M6 Maxを作らず、2027年末のM7 Pro・M7 Maxまで上位のMacにはM5 Pro・M5 Maxを使い続けるとのことで、M6搭載モデルの1つ上は当面M5 Pro搭載14インチMacBook Proになります。M5 Pro搭載モデルは429,800円からとM6搭載モデルより9万円高いものの、メモリ帯域が307GB/sあり、上位の構成では最大64GBのメモリを積めます。
そのため、ローカルLLMを動かすことが目的なら、9万円高くても、メモリ帯域がM6の約1.8倍あり、より大きなモデルも載せられるM5 Pro搭載14インチMacBook Proにしておく方が、文章が出てくる速さと動かせるモデルの大きさの両方で余裕を持てそうです。


