Appleで最も高価なiPhoneとなった初の折りたたみモデル「iPhone Duo」も、iPhone 18 Proと同じく、1TB以上のモデルには連続書き込みで不利なQLCのNANDフラッシュが使われていることが明らかになりました。
iPhone Duoも1TB以上はQLC。TLCを使うのは512GBまで
iPhone Duoは10月23日に発売されたApple初の折りたたみiPhoneで、iPhone 18 Proと同じA20 Proを積み、256GBから2TBまでの4つの容量が用意され、価格はiPhoneで最も高い364,800円から574,800円です。AppleはNANDフラッシュの種類を公表していませんが、同じA20 Proを搭載し、容量構成も共通するiPhone 18 ProとiPhone 18 Pro Maxでは、256GBと512GBにTLCが、1TB以上にはTLCより連続書き込みで劣るQLCのNANDが中心に使われていることが分かっています。

そんな中、iPhone Duoについても、Weiboのテック系アカウントWHYLABが、Appleのログから部品の供給元を読み出すアプリで1TBモデルを調べた画面を公開しており、ストレージにはSK hynix製のQLCと表示されています。TLCを使うのは256GBと512GBだけとのことで、2TBもiPhone 18 Proと同じくQLCになります。発売日には中国のリーカーDigital Chat Station氏も、1TBのiPhone DuoにQLCが使われていると伝えています。
ProResで撮れないiPhone Duoは速度低下の影響が出にくい
iPhone Duoの書き込み速度はまだ測られていませんが、iPhoneではSLCキャッシュの大きさや使い切った後の書き込み方をAシリーズのチップに内蔵されたストレージのコントローラーが決めているため、チップとNANDが同じなら書き込みの振る舞いも同じになります。iPhone Duoはチップが同じA20 Proで、1TBのNANDもiPhone 18 Proの1TBで主に使われているとされるSK hynix製のQLCのため、書き込み速度は1TBのiPhone 18 Pro Maxとほぼ同じになるとみられます。
1TBのiPhone 18 Pro Maxは、Bilibiliの検証チャンネルHOMOLABの測定で、空の状態ならSLCキャッシュに約250GB分を3,000MB/s超で書き込めるものの、このキャッシュを使い切ると平均79.4MB/sまで落ちます。さらに、容量の6割を使った状態ではキャッシュが58GBに縮み、使い切った後の速度も平均45MB/sまで下がります。
ただ、iPhone 18 Pro Maxでキャッシュを使い切るのは、長時間の4K・ProRes撮影や大容量ファイルの転送のように、書き込みが途切れずに続く場面です。このうちProResはHEVCより1分あたりに記録するデータがはるかに多い編集向けの動画形式ですが、iPhone Duoの記録形式はHEVCとH.264だけで、ProResでは撮影できません。そのため、iPhone Duoでは撮影中にキャッシュを使い切る場面が大きく減り、書き込み速度が落ちるのは、PCなどから大きなデータをまとめて取り込むときや空き容量が少ないときにほぼ限られそうです。
最上位でもQLC。iPhone 18 Proとのストレージ共通化が理由か
iPhone DuoはiPhoneで最も高い機種ですが、容量を上げたときの価格の上がり方はiPhone 18 Proとまったく同じです。そのiPhone 18 Proの1TB以上はNANDの高騰で部品代が重く、Counterpointは1TBのiPhone 18 Pro Maxの部品原価が前年の同等モデルより約300ドル(約4.6万円)増えると試算しています。Appleは同じ容量を少ないセルで作れるQLCを1TB以上に使うことでこのコストを抑えており、最も高いiPhone DuoにまでQLCが使われているのも、このストレージをiPhone 18 Proと共通で使っているためと考えられます。
1TB以上がTLCに戻るかはNANDの値下がり次第ですが、需給が改善して不足が和らぎ始めるのは早くても2027年後半とされています。2027年秋に登場するiPhone Duo 2は、発売の数か月前、まだ不足が続くうちに部品をそろえることになるため、1TB以上にはQLCが使われ続けるとみられます。そのため、もし大容量のiPhone DuoでTLCを望む場合、早くてもNANDの値下がりが部品の調達に間に合う2028年以降のモデルになりそうです。


