Google Pixel 11で、動く被写体を高倍率ズームで追いながら動画を撮ると、撮影中の画面には映っていた被写体が、保存された動画では画面から外れてしまう症状が報告されています。同じずれはPixel 6 Pro以降の上位モデルでも続いてきたもので、手ぶれ補正を切ると直った例が出ています。
Pixel 11で動く被写体をズームで追うと、保存した動画だけ構図がずれる
Google Pixel 11シリーズは8月20日に国内でも発売され、どのモデルも5倍の望遠カメラを備え、動画は最大20倍までズームして撮影できます。ズーム倍率を18倍に設定し、手ぶれ補正を初期設定の「標準」にしたまま4K/60fpsで歩行者を追いながら撮影したところ、保存された動画では歩行者が画面から外れている場面があったと、Pixel 11の利用者がRedditで報告しています。
撮影中の画面を録画した映像では歩行者が映り続けており、保存された動画だけ構図がずれていたとのことで、走る車を追ったときにも同じずれが出たとしています。
このずれはPixel 6 ProからPixel 9 Pro XLまでの上位モデルでも2023年からGoogleの公式コミュニティやRedditで報告されており、ズームで画面の中央に収めた鳥や飛行機が、保存された動画では端へ寄ったり画面から外れたりしていたとのことです。これらの報告では、手ぶれ補正を切るか、大きな動き向けの「アクティブ」に変えると被写体が中央に収まったとされていますが、Pixel 9 Pro XLでは切っても変わらなかったという例もあります。
高倍率で被写体を追ったときのずれは、Android Authorityが手元のPixel 9 Pro XLで試したところでも、投稿された例より小さいながら出ており、カメラを速く動かすと和らいだものの、なくなりはしなかったとのことです。一方、Galaxy S26 FEの10倍ズームでは、同じずれは出なかったとしています。
原因は録画時の手ぶれ補正の可能性
保存された動画だけ構図がずれるのは、撮影中の画面がその場の映像を映すのに対し、保存される動画ではPixel 11にも備わる手ぶれ補正が少し遅れて構図を決めているためとみられます。Googleの説明によると、この手ぶれ補正は保存する映像の処理をわずかに遅らせ、その間に撮影された後続のフレームでカメラがどう動いたかを確かめてから、撮影者が意図して動かした分と揺れを見分け、揺れだけを打ち消しています。
録画側の補正が、ゆっくり被写体を追うカメラの動きまで揺れとして打ち消してしまうと、撮影中の画面には被写体が映っていても、保存された動画の向きは撮影者が向けた方向から少しずれます。18倍ズームは望遠カメラの映像をさらに3倍以上に拡大して切り出しているため画角が狭く、このわずかな向きの差でも被写体が画面から外れるほどのずれになります。カメラを速く動かすとずれが和らいだのは、大きな動きなら意図した動きとして見分けられ、揺れとして打ち消されにくいためと考えられ、手ぶれ補正を切るか「アクティブ」に変えると直るという報告とも合います。
当面は手ぶれ補正の設定で避ける
Pixel 6 Proの報告から3年半たち、Pixel 11まで世代を重ねても同じずれが出ており、Googleは原因や修正の予定を示していません。ずれが、ゆっくり被写体を追う動きまで揺れと見なしてしまう手ぶれ補正の処理から起きているなら、直すには意図した動きと揺れの見分け方そのものを変える必要があり、カメラアプリの更新ですぐに直るとは考えにくいです。
修正を待つ間は手ぶれ補正の設定で避けるのが現実的で、動画モードの「動画の設定」にある手ぶれ補正のアイコンからモードを変えられます。高倍率で鳥や飛行機、走る車など動く被写体を撮るときは、「アクティブ」が1080pでしか選べないため、4Kのまま撮るなら手ぶれ補正を切り、1080pでよければ「アクティブ」に変えることになります。ずれは撮影中の画面では気づけないため、大事な場面の前に一度試し撮りをして、保存された動画に被写体が収まっているかを確かめておく方が良さそうです。


