ゲーミングノートPCなどに載るIntelの次世代CPU「Nova Lake-HX」は、最上位モデルが28コアのCore Ultra 9 4995HXになる見通しです。ただ、大容量キャッシュは載らないため、ゲーム性能は現行のArrow Lake-HXから大きくは伸びない可能性があります。
Nova Lake-HXの最上位は28コアのCore Ultra 9 4995HX。増えるのは低消費電力コア4基
Nova Lake-HXは、Arrow Lake-HXの後継としてCES 2027で発表されるとみられるノートPC向けCPUで、Nova Lakeの全モデルの型番が4桁のCore Ultra 4000シリーズになると伝えられています。
そんな中、リーカーのJaykihn氏によると、Nova Lake-HXの最上位はCore Ultra 9 4995HXという型番になり、P-Core 8基とE-Core 16基(8P+16E)に低消費電力のLP-E Core 4基を加えた28コアを持つとのことです。この28コアを載せるタイルの製造プロセスは、現行最上位のCore Ultra 9 285HXで使われるTSMC 3nmから、同じTSMCのN2Pに替わるとしています。
Core Ultra 9 285HXと比べると、増えるのはLP-E Core 4基だけで、P-Core 8基とE-Core 16基は変わりません。Nova Lake-HXはこのタイルをデスクトップ向けのNova Lake-Sから転用する製品で、Nova Lake-SのCore Ultra 9も8P+16Eが上限のため(52コア版はHEDT向けの別系統)、HXもこの数を超えられません。その分、性能は新しいP-Core(Coyote Cove)とE-Core(Arctic Wolf)で伸ばすことになり、デスクトップ向けで同じ28コア構成の試作品では、CPU-ZのスコアがCore Ultra 9 285Kより1割前後高くなっています。
Nova Lake-Hの最上位Core Ultra 9 4970Hは内蔵GPUがXe3Pに
同じ投稿で示されたNova Lake-Hの最上位Core Ultra 9 4970Hは、CPUが4P+8E+4LPEの16コア、内蔵GPUが12コアと、どちらの数もPanther Lakeの最上位Core Ultra X9 388Hと同じです。変わるのは内蔵GPUの世代で、Intelの計測でノートPC向けGeForce RTX 4050を平均1割上回るCore Ultra X9 388HのXe3(Arc B390)から、Core Ultra 9 4970Hではその次の世代のXe3Pに替わるとされています。
Core Ultra 9 4995HXに大容量キャッシュはなく、ゲーム性能は現行並みか
デスクトップ向けのNova Lake-Sには、AMDのX3Dに対抗して大容量キャッシュ「bLLC」を積むモデルが用意される見通しですが、Jaykihn氏は8月に、Nova Lake世代のbLLCはデスクトップ向けに限られ、Core Ultra 9 4995HXを含むノートPC向けには載らないと伝えていました。
デスクトップ向けでbLLCを積まない通常のNova Lakeは、ゲーム性能がArrow Lakeとほぼ同じになるとリーカーのKopite7kimi氏が伝えています。Arrow Lakeは、メモリーコントローラーがCPUコアとは別のタイルにあるため、メモリーのレイテンシーがCore i9-14900Kより約20ns大きく、これがゲームで振るわない要因の1つとされています。Nova Lakeでもメモリーコントローラーは別のタイルに置かれるとリークされており、bLLCのない8P+16EはL3キャッシュもCore Ultra 9 285Kと同じ36MBのため、この遅延の影響はそのまま残ると考えられます。
Core Ultra 9 4995HXもbLLCを持たない8P+16Eのため、P-CoreとE-Coreが新しくなっても、ゲームでのCPU性能はCore Ultra 9 285HXから大きくは伸びないとみられます。ノートPC向けでbLLCを積むのは、2027年末〜2028年初めに投入されるRazor Lake世代のHXが最初になるとされているため、それまでにゲーム目的でHX搭載のノートPCを選ぶなら、CPUがArrow Lake-HXかNova Lake-HXかより、搭載するGPUで比べた方が良さそうです。


