Intelの次世代CPU「Razor Lake」で、AMDのX3Dに対抗する大容量キャッシュ「bLLC」を搭載したノートPC向けモデルが用意される見通しです。
IntelのX3D対抗キャッシュ、ノートPCへの投入はRazor Lake世代から
bLLC(Big Last Level Cache)は、Intelが次世代デスクトップCPU「Nova Lake-S」で投入を予定している拡張キャッシュで、キャッシュ専用ダイをCPU直下に積層するAMDの3D V-Cacheとは異なり、CPUを含むコンピュートタイル上にキャッシュ領域を広げる方式です。当初は52コアのデュアルタイル構成など上位モデルへの搭載が中心とみられていましたが、その後シングルタイルの22コア構成にも108MBを積む案が明らかになり、対象は普及帯へ広がってきました。
一方、ノートPC向けでは、デスクトップ向けをベースに転用される最大28コア構成のNova Lake-HXがCES 2027での発表に向けて控えています。
Razor Lake will come with bLLC mobile SKUs.
Jaykihn -via X
こうした中、リーカーのJaykihn氏が、Razor Lake世代ではbLLCを搭載したノートPC向けモデルが用意されると伝えています。
同氏によると、bLLCはNova Lake世代ではデスクトップ向けのNova Lake-Sに限られ、ノートPC向けのNova Lake-HおよびNova Lake-HXには搭載されないとのことです。そのため、ノートPCにbLLCが載るのはRazor Lakeが最初の世代となります。
Razor Lakeでは、モバイルのHXシリーズとデスクトップ上位のRazor Lake-Sの双方に新設計のGriffin Cove P-Coreが採用されるため、モバイル側も新しいコンピュートタイルへ切り替わります。このタイルはRazor Lake-S向けに用意されるbLLC対応版を流用するとみられます。一方、エントリーからミドルレンジはNova Lakeと同じコアを使うリブランド製品となるため、bLLCを積むモバイルモデルは上位のHXシリーズに絞られそうです。
製造はTSMCのN2Pを採用。投入は2027年末以降に
Razor Lakeの製造にはTSMCのN2Pプロセスが使われるとのことです。N2Pは高クロック化と省電力化を両立したN2の派生ノードで、Nova LakeのコンピュートタイルでIntel 18Aの内製比率を8〜9割へ引き上げる方針が伝えられているのと比べると、製造方針が大きく変わります。
特に、N2Pは高クロックでの動作も可能であるため、大容量のbLLCと組み合わせることで、Intelはクロックとキャッシュの両面からゲーミング性能を引き上げる狙いがあると考えられます。
なお、Razor Lakeの投入時期は2027年末から2028年初旬に予定されており、デスクトップ向けではNova Lake-Sで投入されるLGA 1954ソケットをそのまま使うことが明らかになっています。


