IntelのN100やN150の後継とされたWildcat Lakeは、消費電力が上がってファンレス機向けの6Wの枠から外れましたが、2028年に投入される「Moon Lake」はN150と同じ6Wの4コアになる見通しです。パッケージもWildcat Lakeと共通になるとのことです。
Moon LakeはN150と同じ6Wの4コアに。製造はIntel 7から18Aに替わるか
2026年に投入されたWildcat Lake(Core Series 3)は、P-Coreを加えたことでベースの消費電力が15Wに上がりました。6Wで動くファンレス機向けのCPUは、今もIntel 7で作るN150などのTwin Lakeが担っています。その後継となるMoon Lakeについては、E-Coreだけで構成して2028年に投入すると台湾のDigiTimesが5月に伝えていましたが、コア数や消費電力は出ていませんでした。
WCL vs WCL-R vs MNL (Moon Lake) on BGA1516 https://t.co/nFlBxHqWPO
— Jaykihn (@jaykihn0) October 28, 2026
そんな中、リーカーのJaykihn氏によると、Moon LakeはWildcat Lakeにもある省電力向けのLP-Eコアだけを4基積み、ベースの消費電力は6W、PCメーカーが設定できる消費電力の幅(cTDP)は6〜15Wになるとのことです。パッケージは、Wildcat Lakeと同じく基板に直付けするBGA1516になるとしています。
Moon LakeのLP-Eコアは、Wildcat LakeがP-Core 2基と組み合わせて積んでいる4基と同じ種類で、コア構成はWildcat LakeからP-Coreを除いた形になります。
コア数と消費電力はN150と同じですが、製造はIntel 7からWildcat Lakeと同じ18Aに替わると考えられます。Jaykihn氏は返信で、Intel 7やIntel 3はBGA1516の製品には向かず、18Aが最も適しているとしており、TSMCなどに製造を任せても委託先の利幅が大きすぎて成り立たないとのことです。IntelはIntel 7の生産能力を利益率の高いサーバー向けに回し、PCメーカーに18A製CPUの採用を求めていると5月に伝えられていました。
Moon LakeならWildcat Lakeの設計で6Wのファンレス機も作れる見通し
BGA1516にはWildcat Lakeと、2027年にP-Coreを4基に増やすWildcat Lake Refreshも載るとされ、cTDPで見れば6Wから35Wまでを1つのパッケージでまかなうことになります。
| Moon Lake | Wildcat Lake | Wildcat Lake Refresh | N150(参考) | |
|---|---|---|---|---|
| コア構成(P-Core+LP-Eコア) | 0+4 | 2+4 | 4+4 | 4コア |
| ベースの消費電力 | 6W | 15W | 15W | 6W |
| cTDP | 6〜15W | 10〜28W | 10〜35W | − |
| パッケージ | BGA1516 | BGA1516 | BGA1516 | BGA1264 |
| 製造プロセス | 18A(見込み) | 18A | 18A | Intel 7 |
| 登場時期 | 2028年 | 2026年 | 2027年 | 2025年 |
パッケージが同じなら、PCメーカーはWildcat Lake向けの基板や筐体の設計のまま、Moon Lakeで6Wのファンレス機も作れるようになるとみられます。今のN150はBGA1264のためWildcat Lakeとは基板を分ける必要があり、CPUを替える際の再設計には少なくとも3か月かかるとされています。Moon LakeはcTDPの上限15WもWildcat Lakeのベースの消費電力と同じため、この再設計が要らず、IntelがProject Fireflyで標準化したWildcat Lake搭載ノートPCの基板にも載せやすくなります。
ただ、Moon Lakeの投入は2028年とされ、N150は9月から供給価格が上がっているため、ファンレスのミニPCやノートPCなら、待つより今のN150搭載機から選ぶのが現実的です。ファンがあってもよいなら、N100の2倍前後の性能を持つWildcat Lake搭載機も候補に入ります。


