IntelがAMDのEPYCに対抗。2024年登場のXeonは128~344コア搭載

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Intelのサーバー向けCPUは近年、多コア化を勧めているAMD EPYCにシェアを奪われている状況ですが、Intelではこのシェアを死守し挽回に繋げていくべく124コアや344コアを搭載したCPUなどを用意しているようです。

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Intelが2024年に投入するGranite Rapidsは最大128コアに方針変更。さらに344コアのCPUも投入

Intelではサーバー・データセンター向け製品としてXeonをラインアップしており、これらの市場においてシェアは80%以上を握っているなど圧倒的な強さを見せていますが、ここ最近は多コア化でIntel製CPUを超えるパフォーマンスを持つEPYCシリーズを発売して以来、Intelがシェアを大きく落とし、AMDがその分を奪い取るという状況になっていますが、IntelではこのAMDの快進撃を止めるべく2024年に128コアを搭載するGranite Rapidsと334コアを搭載するSiera Forestの投入を予定しており、その詳細がMoore’s Law is Deadで明らかにされています。

Intel 2024 Xeon Leak: 512 Core Sierra Forest, 128 Core Granite Rapids, Redwood+ Cove HEDT – YouTube

Intelでは2024年までに、4製品の発売を計画しており、2023年に最大60コアを搭載するSapphire Rapidsを既に発売していますが、その後に64コアを搭載するEmerald Rapidsの投入が予定されています。この時点ではAMDのEPYC Genoaの96コアに対抗は難しく、サーバー・データセンター向け製品ではAMDにシェアを奪われてしまうと見られています。

しかし、2024年には最大132コアを搭載可能なGranite Rapidsと、E-Coreを大量に搭載するSierra Forestが344コアを搭載して登場となるようで、今回はこの中でもIntelのサーバー・データセンター向け製品の未来を握るGranite Rapidsの詳細リークが明らかにされています。

Intelのサーバー・データセンター向け製品に関しては、Intel自身もAMDに対して大きく遅れている事は認識しており、Emerald Rapidsでもこの現状は大きく変わらない事は理解しているようです。しかし、Intelでは1ソケット辺りのパフォーマンスはAMDを超えることを2024年以降に発売するDiamond Rapidsで目指しており、2024年に登場するEmerald Rapidsではその1歩となる製品のようで、サーバー向けGranite Rapidsは以下のような仕様で登場となるようです。

  • Granite Rapidsについては44コアを内蔵する3枚のタイルを搭載可能で、最大132コアのCPUを1つのCPUに搭載
  • 132コアの内、歩留まりのため4コアほど無効化される予定で最上位モデルでは128コア搭載となる模様
  • CPUアーキテクチャーはRedwood+Coveを搭載。Raptor Lakeに対してIPCが15~25%向上するRedwood Coveの改良版を搭載。
  • Redwood+Coveの製造はIntel 3プロセスで実施
  • I/Oダイは2つ搭載し、Intel 7で製造
  • 12チャンネルのDDR5メモリーとPCIe Gen 5、CXL Gen 2を搭載
  • HBM搭載モデルも計画
  • 発表は2024年上半期を予定

このGranite Rapidsはサーバー向けのGranite Rapids-SPの他に、ワークステーション向けのGranite Rapids-WSも以下の仕様で用意される予定です。

  • 2 x 44コアを搭載し、最大86コアを有効化した構成が最上位モデルとして計画
  • 6チャンネルDDR5を搭載
  • 最大5 GHzのブーストクロックでの動作を計画

IntelではSapphire Rapidsについては本来であれば2021年に発売をしていなければなりませんでしたが、度重なる遅延で結局2023年発売となりました。この問題についてIntel自身も深刻な問題として捉えており、設計側とファウンドリーとの連携を見直す措置が行われているとの事です。

この改善が行われた結果、Granite Rapidsについては現時点では順調に開発が進んでいるとのことで計画通り2024年に発売となりZen5 EPYCに対抗できる見込みのようです。

同じく2024年に発売が計画されているSierra Forestに関しては詳細なリークは無いものの、Meteor Lakeに搭載されるE-CoreのSkymontを搭載することで、86コアを搭載するタイルを4枚、合計344コアとなる予定です。

また、Intelではタイル辺り132コアにまで増やす構成も検討しており、歩留まりのためタイル辺りに4コア無効化して、合計512コアを搭載する製品も準備しているとの事です。

Intelでは2023年はサーバー・データセンター向け製品においては存在感を示せる製品は登場しない予定ですが、2024年にはGranite Rapidsで128コアを搭載するなどZen5 EPYC Turinに対抗できる可能性を示せる製品は出せるようです。

それでもAMDではEPYC TurinについてIntelのP-Coreに相当するコアを256基搭載するため、1ソケット辺りのパフォーマンス面では依然としてIntelの方が有利と言えそうです。ただ、確実にAMDに追いつきつつあるのでこのペースを維持できれば2025年以降に発売がされるDiamond Rapidsでは目標通りIntelはAMDを1ソケット辺りのパフォーマンスで追い抜くのはあり得ない話ではないと言えそうです。もちろん、AMDも必死に逃げ切ろうとするので、AMDがリードを死守する可能性も高いです。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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