サムスンの次期チップセット「Exynos 2700」が、社内の性能比較テストでQualcommの次世代チップを上回る結果を出したことが明らかになりました。
サムスンMX事業部の実測でCPU・GPU・AI・電力効率のすべてが上回る
Exynos 2700は、サムスンのシステムLSI事業部が設計し、同社ファウンドリーの第2世代2nmプロセス「SF2P」で量産される予定の次期フラッグシップ向けチップセットです。前世代のExynos 2600は、Galaxy S26シリーズの一部モデルとGalaxy Z Flip8に搭載されています。
聯合ニュースが業界関係者の話として伝えたところによると、スマートフォンを担当するMX事業部が最近、Exynos 2700と未発表のSnapdragon 8 Elite Gen 6シリーズを比較する社内ベンチマークテストを実施したとのことです。その結果、CPUはGeekbench 6.5のマルチコアで標準版を19%上回り、これまでProと呼ばれ、直近のリークでは「Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6」が正式名称になるとされる上位版と比べても9.5%高いスコアを記録したとのことです。
加えてGPUもピーク性能で上位版を5%上回り、消費電力を2.5Wに制限した条件では標準版比24%、上位版比22%高い性能を記録しています。さらにAIではLlama 3.1 8Bの回答生成速度が上位版より18%速く、プロンプトを理解する速度も標準版より5%速かったとのことです。実使用時の消費電流も161mAで、Qualcommの上位版の185mAを12.7%下回っています。
ただし、この測定はサムスン自身が行った社内テストで、絶対スコアやサンプルの成熟度、熱設計枠といった比較条件は公開されていません。また、比較対象のSnapdragon 8 Elite Gen 6シリーズは上位版のAnTuTuスコアが8月に流出していますが、正式発表は9月22〜24日のSnapdragon Summit 2026で行われる予定で、製品版を搭載した端末の実測が出てくるのはその後になります。
同じ日にGeekbenchへ4.24GHzのExynos 2700が登録

Geekbench AIには、Exynos 2700とみられるチップセットを搭載した開発機も登録されています。CPUは4コアが2.88GHz、1コアが3.36GHz、4コアが3.74GHz、1コアが4.24GHzの合計10コア構成で、最も高クロックの1コアは4.24GHzまで引き上げられていることが確認できます。
なお、今回登録されたスコアはオンデバイスAI性能を測るGeekbench AIのもので、TensorFlow LiteをCPUバックエンドで実行しています。一般的なCPU性能を測るGeekbench 6のCPUベンチマークとは異なるため、このスコアからCPU性能そのものを判断することはできません。
サムスンが競合として挙げているSnapdragon 8 Elite Gen 6シリーズの上位版は、これまでのリークでは2Prime+3P+3Eの合計8コア構成とされており、Exynos 2700よりCPUコア数は2基少なくなっています。そのため、サムスンが示したCPUマルチコア性能の差には、コア数の違いが影響している可能性があります。
なお、Galaxy S26シリーズでは日本向けがすべてSnapdragon搭載となっており、Exynos搭載機は韓国など一部地域で販売されています。しかし、サムスンはQualcommなど外部メーカーから調達するチップへの依存を減らしてコストを抑える必要があることから、Galaxy S27シリーズではExynosの搭載範囲を広げる可能性があるようです。搭載地域が拡大されれば、日本向けにもExynos 2700搭載モデルが投入される可能性があります。
ただし、前世代のExynos 2600を搭載するGalaxy S26では、Exynos版とSnapdragon版で電池持ちに過去最大級の差が出た経緯もあります。そのため、搭載地域を広げるにはピーク性能だけでなく、実使用時の電力効率や電池持ちでSnapdragonとの差をどこまで縮められるかも重要になります。
Snapdragon 8 Elite Gen 6シリーズは9月に正式発表される予定ですが、Exynos 2700はGalaxy S27シリーズへの搭載が見込まれており、2027年初頭に正式発表される見通しです。


