Intel 第15世代(第2世代 Core Ultra) CPU『Arrow Lake』の最新情報一覧
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Intel 第15世代Core、新第2世代 CPU『Arrow Lake』の基本情報
Arrow Lakeは第15世代CoreまたはIntelの新しいブランドであるCore/Core Ultra世代から数えると第2世代に当たるCPUとなります。このCPUは2023年12月から登場するMeteor Lakeの後継モデルとなり、Alder Lakeから投入されたハイブリッドアーキテクチャーに加え、Meteor Lakeから投入されたタイルアーキテクチャーを採用しています。技術面ではMeteor Lakeで採用されていたIntel 4プロセスから、Intel 20AプロセスとTSMC 3nmを活用して製造が行われており、アーキテクチャー変更による性能向上の他、プロセス微細化による性能向上と消費電力低減効果などが期待されています。
発売時期:デスクトップ向けは2024年末、ノートPC向けは2025年の早い段階
Arrow Lakeの発売時期はデスクトップ向け2024年末を予定する一方で、ノートPC向けは発表自体は2024年末に行われるものの、本格的な出荷は2025年の早い段階まで見られないと言われています。
なお、TSMC 3nmやIntel 20Aプロセスを使うことからデスクトップ向けが2024年末に投入されても生産数は少なく、本格的に出荷が開始されるのは2025年に入ってからになると言われています。
デスクトップ向け『Arrow Lake-S』が登場予定。デスクトップ向けでは2年ぶりの新アーキテクチャー
Intelは当初、デスクトップ向けCPUとしてMeteor Lake-Sを2023年にリリースする予定でした。しかし、技術的な問題や経営判断など、具体的な理由は明らかにされていませんが、デスクトップ向けMeteor Lake-Sのプロジェクトは中止されました。その代わりに、Raptor Lake-Sを小規模に改良したRaptor Lake Refreshが2023年10月から発売されています。このRaptor Lake Refreshは、その名が示すように、主に動作クロックの向上などが図られた改良版であり、アーキテクチャ的にはRaptor Lakeと全く同じ構造を持っています。
一方で、Raptor Lakeから大幅に刷新されたArrow Lakeは、デスクトップ向けにも投入される予定です。これは、2022年に発売されたRaptor Lake-S以来、約2年ぶりに新しいアーキテクチャがIntelのデスクトップ向けCPUに投入されることを意味します。
基本仕様:P-CoreはLion Cove、E-CoreはSkymontなど新アーキテクチャー搭載
Arrow LakeではP-Core、E-Core共に新アーキテクチャーのコアが採用される予定となっており、P-CoreはLion Cove、E-CoreはSkymontが搭載される計画になっています。このLion CoveについてはL2キャッシュ容量がコア辺り3MBに増やされると言われており、ゲームなどキャッシュを多用する場面においては高いパフォーマンスを発揮すると見られています。一方、E-Core側のSkymontについてはアーキテクチャーの詳細は判明していませんが、両コア共にIntel 20AまたはTSMC 3nmで製造される計画になっているため、省電力性はさらに向上すると感がられます。
性能:デスクトップ向けは8P+16E構成で登場。性能はRaptor Lake比で最大15%程度向上
Arrow Lakeのデスクトップ向けバージョンであるArrow Lake-Sは、現行のRaptor Lake Refreshなどと同様に、最大で8P+16Eコアの構成を採用する計画がされているようです。
性能に関しては、まだ明確な情報が出ていませんが、楽観的な見方をしたリーク情報によれば、Raptor Lakeと比較してシングルコア性能は20%、マルチコア性能は最大35%程度向上するとされています。
一方、Intel社内の資料がリークした情報によれば、ゲーミングにおけるシングルコア性能は約5%向上し、CPU全体の性能であるマルチコア性能は約15%向上すると記載されています。ここでの「ゲーミング性能」という表現に注目すると、CPUをフル活用するようなレンダリングなどのシーンでは性能が最大で40%向上する可能性があると考えられます。
ただし、Arrow Lakeの市場への登場は2024年下半期と予測されているため、性能に関する情報はまだ確定していない段階です。情報が入り次第、アップデートしていく予定です。
2025年登場のArrow Lake Refreshで8P+32E構成も計画中
Arrow Lakeについては過去に8P+32Eの40コア構成のCPUがラインアップされるとも言われていましたが、最新のリークではこの8P+32E構成のCPUは2025年に発売される予定のArrow Lake Refreshで投入される計画になっています。
性能:Core iシリーズ以降から投入されていたハイパースレッディングは廃止。開発が間に合わないため?
ハイパースレッディングは1つのコアを仮想的に2つのコアとして処理させる機能で、CPUの処理性能を向上させる事からIntel、AMD共に必ず搭載されている機能になっています。しかし、そんなハイパースレッディングですがArrow Lakeからは廃止が計画されているようです。
このハイパースレッディングの廃止に伴い、IntelではRentable Unitと呼ばれるP-CoreとE-Coreを協調させた機能を載せるとも言われていましたが、最新のリーク情報ではRentable Unitもハイパースレッディングも2つとも廃止される事が最新のリーク情報では明らかにされています。
MSDT no longer has HT.
— kopite7kimi (@kopite7kimi) October 13, 2023
なお、ハイパースレッディングを廃止した理由としては開発が間に合っていないためと言われています。
消費電力:現時点では不明
Raptor Lake Refreshでは最上位モデルのCore i9-14900Kは最大253WのMTPが仕様として挙げられていますが、Arrow Lakeにおいてどのような仕様になるのか、現時点では不明です。
マザーボードとの互換性:LGA1851に刷新されるためマザーボードの買い替え必須。一方で2026年まで現役?
デスクトップ向けのArrow Lake-Sでは新しいアーキテクチャーを採用しているため、ソケットがLGA1851と呼ばれる新ソケットに移行します。そのため、Alder LakeやRaptor Lake(+Refresh)に対応しているLGA1700との互換性は完全になくなってしまいます。
そのため、LGA1700マザーボードなどを利用しているユーザーはLGA1851に対応するマザーボードへ買い替える必要があります。
なお、このLGA1851については2026年頃まで現役とのことです。現時点で明らかにされているリークで言うと2024年にArrow Lake、2025年にArrow Lake Refresh、2026年にNova Lakeが投入されると言われており、LGA1851についてはNova Lakeまで対応する可能性があるようです。ただ、IntelはAMDに比べるとソケットを安易に変更する傾向にあるため、あまり期待しない方が良いでしょう。
ノートPC向けでは内蔵GPUにAlchemistを搭載。コア数は最大128コアに据え置き
Arrow LakeではノートPC向けも投入される予定で、ノートPC向けにおいては内蔵GPU性能を向上させ、グラフィックスパフォーマンスを向上させる事にも焦点が当てられています。これは、AMDが2024年に投入を予定しているZen 5+RDNA 3.5搭載のStrix PointやStrix Haloへ対抗するためのものです。
そんな、Arrow Lakeの内蔵GPUですがデスクトップ向けディスクリートGPUとして採用されているAlchemistアーキテクチャーがArrow Lakeには内蔵される予定です。
It's still 128EUs………
— Bionic_Squash (@SquashBionic) October 21, 2023
この内蔵GPUのコア数については過去には最大320基のEUを搭載すると言われていましたが、最新のリーク情報では最大128基、つまりMeteor Lakeと同じコア数に据え置きとなる可能性があるようです。そのため、内蔵GPU性能についてはMeteor Lakeに対して向上は見られるものの、AMDのStrix PointやStrix Haloと同等レベルとはならない可能性があります。
なお、この高性能グラフィックスはノートパソコン向け専用で、デスクトップ向けArrow Lakeでは合計64コアの内蔵GPUが搭載されるほか、アーキテクチャーもMeteor Lakeと同じAlchemist世代を搭載すると言われています。
ノートPC向けにはArrow Lakeの他により低い消費電力で動作する『Lunar Lake』が計画中
IntelのArrow LakeではノートPC向けとしても登場しますが、このArrow LakeはTDPが28WのCPUが最小モデルになると見られていますが薄型ノートPCなどより低い消費電力で動作させたいケースではあまり向いていません。そのため、Intelではより消費電力低減に性能を振ったLunar LakeをArrow Lakeと同時期か数ヶ月ほど前に投入することを計画していると言われています。
コメント
コメント一覧 (1件)
昔はIntel環境で本格水冷やっていたけど、ソケットが変わる度に金具が合わなくて1万5千円水枕の費用がかかっていましたね。
今はAMD環境なので水枕の交換頻度は半分になりました。
電気代、クーラー代、マザー代等を気にしないのであれば、Intelでも良いとは思いますけどね。
劣化問題は流石にダメですが、Arrowで改善されたという話も聞かないしどうなったんでしょうね。(未だに原因不明?)