AMD Zen5搭載Ryzen APUの情報登場。GPU性能はPS5超えでRTX 4070M並み?

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AMDではZen5アーキテクチャーを搭載したCPUを2024年に投入する計画ですが、今回この中でノートPCなどに搭載することを想定したGPU内蔵の最新APUについて新しい情報が登場しました。

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AMD Zen5搭載のRyzen 8000シリーズAPU、Strix HaloやStrix Pointなどの情報登場。Strix HaloはRTX 4060並の性能に

AMDでは2024年にZen5アーキテクチャーを搭載したRyzen 8000シリーズやEPYC Turinなどを投入予定としていますが、今回この中でノートPCなどへの搭載を想定したAPUに関するリーク情報がMoore’s Law is Deadから登場しました。

AMD Zen 5 Strix Halo Leak: Killing Nvidia Laptops & MTL Adamantine! (+ RTX 4070 Sales Update) – YouTube

サーバー・データセンターの次のターゲットはノートPCへ

AMDでは初代ZenからZen 4までは収益率が非常に高いサーバー・データセンター向け製品を主力に構える前提でCPU開発を行っており、コンシューマー向け製品などはリスクヘッジのために事業として戦略が立てられていました。しかし、AMDでは2023年にはサーバー・データセンター向け製品のシェアは35~40%程度まで拡大しており、今後はどれだけ優れた製品と出してもIntelからシェアを奪う事は非常に難しくなってくる見込みです。そのため、AMDでは新たな収益の柱としてノートPC向け製品のシェア拡大に向けて2024年から動きだす計画のようです。

特に、AMDでは近年は好調な売上高と収益を背景に、サーバー・データセンター向け製品以外にも研究開発費を割ける状態になっており、その成果が2024年に続々と投入が予定されているZen5搭載のAPUとなるようです。

Hawk Point APU:2024年Q1登場。Phoenixの改良版

Hawk Point APUは2023年4月に投入されるPhienixの改良版に辺り、TDP15~45W帯のノートPCでの採用を狙うAPUになっています。このHawk Point APUに関しては当初はPhoenix+という名称でしたが、これ以外にあまり情報は入ってきていないようです。

Strix Point:2024年Q3登場。Phoenixの後継モデル

Strix Pointは既に何度かリーク情報が出ているAPUですが、APUの設計としてはTSMC 4nmで製造されるモノリシックダイになる見込みです。

CPU側にはハイブリッドアーキテクチャーが採用され、高性能なZen5コアを4コア、8スレッド、高効率なZen5cコアを8コア16スレッド搭載し、合計12コア、24スレッド構成となるようです。また、L3キャッシュに関しては24MB据え置きとなります。

CPUの性能としては現行のPhoenix APUを50Wに制限した場合、35%高い性能を発揮するなどES初期段階でありながらかなり良好な性能を発揮しているようです。

GPU側に関してはRDNA 3の改良版に当たるRDNA 3.5アーキテクチャーが採用され、Compute Unitは最大16コアに増えることで35WのTDPに設定されたNVIDIA GeForce RTX 3050やIntelが2024年に投入予定のMeteor Lakeを超えるグラフィックス性能を目指すようです。メモリー関係では128-bitのLPDDR5Xのメモリーコントローラーを内蔵する点はPhoenixと変わりませんが、AI用の処理プロセッサが搭載されるようで、処理性能は20 TOPs程度になるようです。ちなみにTOPsはAI処理の計算能力を図る数値ですが、AppleのM2 SoCが16 TOPsという事でノートPC向けとしては比較的高い性能となっています。

Strix Halo:2024年後半登場。Apple M3対抗の新高性能ノートPC向けAPU

AMDのStrix Pointなどは現行のPhoenixの後継モデルですが、新しく登場するStrix Haloは全く新しいAPUとして登場予定で、ノートPC向けAPUとしては初めてチップレットを採用します。

構成としては、CPU側のチップレットにはZen5を16コア32スレッド搭載し、Dragon Range CPUをTDP 90Wに制限してCinebench R23ベンチマークを取ると性能は25%程度向上しているようです。また、低いTDPが求められる用途ではチップレットにまとめられているCPUコアが変わる予定で、TDPが28W程度であれば12コア、28W以下では8コアまたは6コアとなるようです。なお、CPU側は8コア毎にチップレットが分かれているようで、チップレット1基辺り32MBのL3キャッシュを備え、L3キャッシュは最大64MBとなるようです。

GPU側にはRDNA 3.5アーキテクチャーを採用し、Compute Unitは最大40コアで32MBのInfinity Cacheが搭載される計画になっています。性能面ではCU40コアモデルではTDP 95W以下に設定された状態のGeForce RTX 4070で、32コアであれば65W以下のRTX 4060、20~24コアではRTX 4050並みの性能が期待できるようです。

APUで弱点だったメモリー帯域幅の改善も図られるようで、256-bitのLPDDR5Xまで対応するメモリーコントローラーが内蔵され、CUを24~40コア搭載するモデルでは帯域幅は最大270GB/sとなり、20CUモデルでは128-bitで最大135GB/sに設定されるようです。このメモリー帯域幅の向上に加えInfinity Cacheが搭載される事で、高解像度のテクスチャーを多用する最新ゲームも快適にプレイする事が可能になっています。

なお、グラフィックス性能についてはPS5を超える性能をノートPCでかつバッテリー駆動でプレイする事が可能と見られており画期的なAPUになると見られています。

AMDに関してはサーバー・データセンター向け製品で主導権を握り始めている事から、次に収益性が高いノートPC向け市場に焦点を当て始めているようですが、今回の情報通りにStrix Haloが登場すれば画期的なAPUになると言えそうです。TDPが最大120Wという事で高めではありますが、1つのチップにまとまっているため、ゲームをプレイしないときはバッテリーで長時間作業が可能で、ゲーム時もCPU+ディスクリートGPUに比べたら消費電力は少なくなるため、数時間程度であればバッテリー駆動でゲームがプレイできるなどゲーミングノートPCの使い方がかなり変わりそうです。

個人的に期待したいのがMinisforumなどが出す小型PCで、このAPUを搭載すれば超小型ゲーミングPCが実現可能となりますので、コンソールゲーム機から小型ゲーミングPCへの置き換えも進むかもしれません。また、コンソールゲーム機側も、このStrix HaloのAPU構成はPS5 Proなどにも搭載される可能性がありそうですね。


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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (4件)

  • フルスペックの40CU載せたノートPCは30万超えそうだな

  • ワイSONY大好きだけど、
    プレイステーションは絶滅危惧種だと思う。
    だってAPUが高性能で安くなったら
    パソコンで安くゲームできるね。
    もうグラボすら古くなったりして、
    だからnvidiaは大容量なグラフィックボードなのかな。
    apuはゲームチェンジャーになるかもね。

  • いつもながら盛に盛ってるけど、出てきたらショボいとかありそう。
    Zen4も当初はかなり盛ってたけど、出てきたのがアレだから。話半分に聞いておいた方が良い。

    • まーGTX 1070/RTX 3050相当であればいいな
      そうなればそこそこVRもこなせるだろうし。今度はVRAMがネックだけど

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