Intelは、Appleの「MacBook Neo」などに対抗し得る低価格ノートPC向けの新たな枠組み「Project Firefly」を中国で発表しました。スマートフォン業界のサプライチェーンを活用し、Wildcat Lake(Core Series 3)を搭載するノートPCを標準化し、安価に量産する取り組みです。
Intelが低価格ノートPC向けに「Project Firefly」を始動
Wildcat LakeはIntelがCore Series 3として展開するモバイル向けSoCで、Intel 18Aプロセスで製造されるエントリーからメインストリーム向けの製品です。同SoCを搭載するモデルは既に中国市場で登場していますが、この発売と同時にIntelはProject Fireflyに関するイベントを中国で開催しました。
協業先にはスマートフォン分野で実績を持つHonorやLecooといったODM/OEMが含まれ、モバイル機器で培った設計・部品調達・コスト管理のノウハウをノートPCに転用するとされています。標準化の中核となるのは50ピンFFCコネクターを用いたモジュール式のマザーボード/IO設計で、複数モデルで部品を共通化することで修理性とコスト効率も高めるとしています。
新しいマザーボードは面積を従来比で約5%縮小し、部品点数も約7%削減してコストを抑える設計です。リファレンスデザインは厚さ約11mmの薄型軽量筐体で、狭額縁と大型トラックパッドを採用しています。
このProject Fireflyの第1弾ではASUSやHP、Lenovo、Honor、Colorfulなど様々なODM/OEMから70以上の製品が投入される予定です。
Wildcat LakeはAlder Lake-N系の後継に位置づけられる低価格セグメント向けのSoCですが、Project Fireflyはサプライチェーン側も含めてコストを抑える点が、これまでの単純な低価格製品の投入とは異なるアプローチといえそうです。
価格は約7.2万円から。MacBook Neoを下回る水準
すでにWildcat Lake搭載モデルとしてCHUWIのUnibookが約449ドル(約7.2万円)、HonorのX14が約600ドル(約9.6万円)で発売されており、Appleの「MacBook Neo」(約589ドル/約9.4万円)を下回る価格設定となっています。また、メモリーとストレージはMacBook Neoと同じ8GB/256GBを基本構成としつつ、上位では16〜32GB、最大1TBまで拡張できる構成も用意されています。ノートPCはDRAM価格高騰で値上がりが続き、それに伴い販売も鈍化しているため、部品共通化と供給網の効率化で原価を抑え、低価格帯の維持で需要の急減を防ぐ狙いがあると考えられます。
なお、現時点で日本での発売は確認されていませんが、ASUSやHPなど大手メーカーも参画しているため、国内でも同種の低価格モデルが投入されると見られます。

