Intelが製品化を見送ったCore Ultra 200S Plusシリーズのフラッグシップ「Core Ultra 9 290K Plus」のプロトタイプがベンチマークされ、下位のCore Ultra 7 270K Plusとの性能差が2〜3%程度にとどまることが明らかになりました。
未発売のCore Ultra 9 290K Plusのベンチマークが登場
Core Ultra 9 290K PlusはArrow Lake Refresh世代となるCore Ultra 200S Plusシリーズの最上位として計画されていた製品で、Core Ultra 9 285Kと同じ24コア24スレッド構成を踏襲し、ベースクロック3.7GHz・ブーストクロック5.8GHz、L3キャッシュ36MB、L2キャッシュ40MBという仕様が想定されていました。しかし、実際に発売されたのはCore Ultra 7 270K PlusとCore Ultra 5 250K Plusの2モデルのみで、最上位の290K Plusは市場に投入されないまま終わっています。
プロトタイプ実機でベンチマークを実施
Core Ultra 9 290K Plusのプロトタイプは、Bilibiliの51972がIntel関係者を情報源とするファンから入手した2個を用いてテストされました。実機はBIOS上で「290K Plus」と表示され、Core Ultra 200S Plus世代のみが対応するIntel BOT(Binary Optimization Tool)も認識したことから、本物であることが確認されています。



ベンチマークでは、マルチスレッド負荷時にP-Coreが最大5.5GHz、E-Coreが最大4.8GHzで動作し、クロックは270K Plusを上回りました。
ただし実際の性能差はアプリケーションで2〜3%、レンダリングで平均約4%にとどまり、ゲーミングでも最大8%・平均2〜3%程度の向上にとどまるなど差は小さくなっています。また、同時期に登場したRyzen 9 9950X3D2との比較では上回るベンチマークと下回るベンチマークが混在するものの、1080pゲーミングではRyzen 9 9950X3D2が総じて上回る結果となりました。差がこの程度であれば、より安価な270K Plusの相対的な価値が際立つ形です。
| ゲーム(1080p) | U9 290K Plus | U7 270K Plus |
|---|---|---|
| CS2 | 平均: 368 / 下位1%: 214 | 平均: 364 / 下位1%: 212 |
| PUBG | 平均: 193 / 下位1%: 99 | 平均: 189 / 下位1%: 96 |
| Delta Force | 平均: 234 / 下位1%: 93 | 平均: 216 / 下位1%: 90 |
| Cyberpunk 2077 | 平均: 206 / 下位1%: 123 | 平均: 201 / 下位1%: 123 |
Core Ultra 9 290K Plusはレビュー用サンプルが送付された後、またはその直前に発売中止が決定されていますが、51972は性能差の小ささがその一因になった可能性を指摘しており、270K Plusを軽くオーバークロックすれば290K Plusに匹敵、あるいは上回る性能が得られるとしています。
日本では270K Plusが正規代理店で59,800円、上位の285Kが95,000円で販売されています。仮に290K Plusが投入されていれば10万円超の価格帯になると想定され、性能差が2〜3%にとどまる現状では285Kとの差別化も難しい状況です。Arrow Lake Refresh世代でフラッグシップを求める場合も、当面は285Kや270K Plusが現実的な選択肢になりそうです。

