Intelは、Arc Pro Graphics向け最新HotFixドライバ「302.0.101.8517 - Q1.26 R2」を公開しました。Arc iGPUに対してシステムメモリの最大93%を割り当て可能になり、より大規模なAI LLMの実行に対応します。
Arc iGPUへのメモリ割り当て上限が87%から93%に拡大
従来のドライバではArc iGPUに割り当てられるシステムメモリは最大87%が上限でしたが、今回のHotFixドライバではこれが93%まで引き上げられています。32GBのシステムメモリを搭載した環境では従来の約28GBから約30GBへ、64GB搭載環境では最大59.5GBをGPU側に動的に割り当てられる計算となります。これにより、ディスクリートGPUのVRAM容量では収まらないLlama 3 70Bクラスの大規模モデルもiGPUで動作可能となるため、ローカルAIなどを動かしたいユーザーにとって、Core Ultra機の長期的な価値を高める変更といえそうです。
対応プロセッサーとOS
今回のドライバはArc Pro B390やArc Pro B370といったArc Pro iGPUに加え、BattlemageおよびAlchemist世代のArc Pro GPU、さらにMeteor Lake、Lunar Lake、Arrow Lake-S/H、Panther Lakeの各Intel Core Ultraプロセッサーに内蔵されたArc GPUに対応しています。OSはWindows 10 22H2およびWindows 11 21H2/22H2/23H2/24H2/25H2に対応します。
なお、今回のメモリ割り当て上限はAMDのRyzen AIシリーズの87%を上回る水準ですが、Ryzen AI MAX+プラットフォームでは128GBのシステムメモリ構成で最大112GBをGPUに割り当て可能なため、絶対量ではAMDが優位な構図に変わりはありません。ただし、Ryzen AI MAX+の搭載機は高価かつラインナップが限定的なのに対し、Core Ultraは普及帯のノートPCやミニPCにも広く搭載されています。今回のドライバ更新により、既に普及しているCore Ultra機がハードウェア交換なしでより大規模なローカルLLMに対応できる点は、コスト面でAMDに対する明確な優位性となりそうです。

