Ryzen AI Max+ 395 のゲーミング性能が判明。APUでデスクトップ向けGeForce RTX 4060 Ti相当の性能に
AMDはCES 2025でノートPC向けに内蔵GPUやCPUを大幅強化した高性能APUであるコードネームStrix Haloこと、Ryzen AI Max 300シリーズを発表しました。このRyzen AI Max 300シリーズではCPU側にはZen 5 CPUを最大16コア搭載するほか、内蔵GPUにはRDNA 3.5アーキテクチャーで構成されるCompute Unitを最大40コア搭載することで、APU単体でディスクリートグラフィックカード並みの性能を実現すると言われています。
AMDはこのRyzen AI Max 300シリーズの性能についてCES 2025では主にCPU性能に焦点を当てたプレゼンテーション資料を展開していましたが、今回グラフィクス性能に焦点を当てたプレゼンテーション資料の存在が明らかになり、各種ゲームでのフレームレートなどの絶対的な性能、そしてNVIDIAのノートPC向けディスクリートGPUに対する性能差が明らかになりました。
AMDのテスト条件は各タイトル、ネイティブ1080p解像度で高画質設定でベンチマークが取られており、比較対象としてはノートPC向けGeForce RTX 4070とCore i9-13900Hを組み合わせたROG Flow Z13になっています。ちなみに、このノートPCは定価が289,800円で販売されているタブレット型のゲーミングPCになっています。
ベンチマーク結果は17本のタイトルの内、Ryzen AI Max+ 395はGeForce RTX 4070搭載ノートPCより高い性能を示しており、平均すると約23%ほど高いという結果になっています。また、個別タイトルで見てみると、Borderlands 3では68%、Hitman 3では50%、Cyberpunk 2077では38%とRTX 4070を大きく上回るケースもあります。
また、ノートPC向けGeForce RTX 4070を超える性能と言うのはデスクトップ向けGPUで比べるとGeForce RTX 4060 Ti 8GBに位置すると言えるため、最新タイトル含めて多くのゲームは快適に動作すると言え、内蔵GPUのみでこれだけの性能を実現できるのは革新的と言えそうです。
このRyzen AI Max+ 395を搭載する製品の価格情報などは明らかにされていませんが、一般的にCPUとGPUを個別に搭載するよりも基板構造や電源、冷却機構を簡略化することが可能になるためコスト的には安価になると言えます。そのため、今後これらAPUを搭載するゲーミングノートPCやゲーミングタブレット、ミニPCでも手ごろに本格的なPCゲーミングが可能になると予測されるほか、同APUの注目や人気度合によってはRDNA 4やその次のUDNA搭載APUがデスクトップ向けなど幅広いプラットフォームへ拡大されることも予測されますので、ゲーミングPCを身近に変える存在として注目の新製品になると言えます。
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